...「失敬な話題を振らないでください」...
...「失敬いたします」...
...『失敬(しつけい)』と...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...「ぢやあ、僕は失敬するよ...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...失敬ぢやないか...
太宰治 「津軽」
...」失敬、見直した...
太宰治 「渡り鳥」
...もしお宿の都合で、他がいけないやうならお出なさい、私は三島と云ふんです、)(有難うございます、もしかすると、お願ひいたします、三島さんとおつしやいますね、)(さうです、三島譲と云ひます、ぢや、失敬します、御都合でお出でなさい、)彼は女と別れて歩いたが弱弱しい女の態度が気になつて、もしかするとよく新聞で見る自殺者の一人ではないだらうかと思ひ出した...
田中貢太郎 「蟇の血」
...「僕達はこれから△△へ往くのだ、本郷で飲んでて、其処からずっとやって来たところなんだ」と、僕が云うと西森は微笑して、「依然として元気だね、それにしても彼処へまでは大変だ、此の提灯を持って往きたまえ」と、云って提灯をだしたから、提灯があるなら大変都合が好いと思って僕は遠慮なくそれを受けとって、「じゃ、貸してくれたまえ、何処へ返したら好いだろう」と云うと、「むこうへ置いてくれれば好い、石垣だろうと思うから」「そうだよ、石垣なのだ」「石垣へ置いててくれたまえ、失敬しよう」と、云って西森はそのまま歩いて往ったので、僕はその提灯を持って歩きだしたが、五六間も往ったところで山本であったか千葉であったか、「おい、おい、おかしいぜ」と、みょうな冷たい声で云う者があるじゃありませんか...
田中貢太郎 「提灯」
...失敬な世に安伴(あんばん)と呼ばれて中々(なか/\)甘(あま)くない精悍(せいかん)機敏(きびん)の局長なりけり...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...「やあこれは失敬...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...君釣をした事がありますかと失敬な事を聞く...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...失敬(しつけい)して先(さき)へ立(た)つとわざ/\通知(つうち)しながら...
夏目漱石 「門」
...君が親もとに帰る考えがあるなら失敬ながら旅費は僕が手伝おう」というや...
新渡戸稲造 「自警録」
...して見ればやっぱり課長におべッからなかったからそれで免職にされたのかな……実に課長は失敬な奴だ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ハツハツハ! 横ツ腹が大分破れてゐるぢやないか!」「お前の胸には打つてつけだらうG――」「失敬な...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...失敬なことを云ふなよ...
牧野信一 「痴日」
...私は、失敬した、御免! と謝つた...
牧野信一 「ビルヂングと月」
...併し近頃は慾の深い奴が多いから、幽霊が居るなら一つふんじばつて浅草公園第六区に出してやらうなんていふので幽霊捕縛に歩行いて居るのかも知れないから、うつかり出られないが、失敬ナ、悠々と詩を吟じながら往つてしまやがつた...
正岡子規 「墓」
...須貝 失敬...
森本薫 「華々しき一族」
...第五女と来ているじゃないか」「それだけで見当つけたんか」「失敬な……憚(はばか)りながら君等みたいな見込捜索はやらないよ...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
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