...一切が消え失せることになりました...
石原純 「トーマス・エディソン」
...さうして銀河白道(ぎんがはくだう)がその夜の色の桁、火の涙、血の黴の條理(すぢめ)と共に、かなた至上高點に卷込まれて、消失せる處は、稻魂(いなたま)の光明に包まれた「五角」である...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...ひとつ道がかなた至上高點に卷込まれて消失せる處は...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...行方も分らず消え失せる...
豊島与志雄 「憑きもの」
...情(じやう)の火花のぱつと燃えては消え失せる一刹那(いつせつな)の夢こそ乃(すなは)ち熱き此の国の人生の凡(すべ)てゞあらう...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...いずれへか消え失せる...
中里介山 「大菩薩峠」
...妊婦の腹を割いて(産婦の死後は産道の活力が失せるので...
中山太郎 「安達ヶ原の鬼婆々異考」
...しかし夢は消え失せる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その恋はたちまちにして消え失せるが故に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...信が失せる時、心の平和は破れるではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...習性に沈む時反省は失せる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これで他殺の証拠も消え失せるし...
夢野久作 「暗黒公使」
...……肝魂(きもたま)が消え失せるとはこの時の私の事であったろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...私へ送って来た二百円の金を拐帯(かいたい)して逃げ失せるような男とは...
夢野久作 「眼を開く」
...「執権の君の御重態を眼に見つつ、どこへ失せる...
吉川英治 「私本太平記」
...あやしげな恰好をした黒い影のなかへ消え失せる...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...立ちどころに消え失せるというような考えは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...「自分の寺がいつかは亡び失せる――そんなことを考える必要はない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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