...孝子に幸福を与へしものは何人(なんびと)かの遺失せる塩竹の子のみ...
芥川龍之介 「案頭の書」
...しかも科学の上での真理は永遠に消え失せることもなく...
石原純 「ガリレオ・ガリレイ」
...神を棄ててしまえばこの呟きも失せる...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...たちまち尾をたれて消え失せるのである...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...貴様自身もそこにある幻影も失せるがよい...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...御所焼失せるに依るなり...
太宰治 「右大臣実朝」
...彼女が現れたときには写真とともに消え失せるという寸法だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...芸術と人とは太陽にのみ込まれて共に消え失せるがいい! それらは太陽を見ることを妨げるのだ……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いくつになっても失せる気遣(きづかい)はないぜ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あの恐ろしい諦めを持った印度の王子は彼の家系が散り失せるのを何んなに喜んだかを考えて貰い度い...
松永延造 「職工と微笑」
...「かくの如き(即ち自由なる)意志の思惟にあつては運命の概念は消え失せる*」...
三木清 「歴史哲學」
...少しも動ぜず経を読んで引導を渡すと化物消え失せる...
南方熊楠 「十二支考」
...有効な行為はじきに消え失せる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...低き谿(たに)なくば高き峯(みね)も失せるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...……肝魂(きもたま)が消え失せるとはこの時の私の事であったろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...その過ぎ去り消え失せるスピードが...
夢野久作 「路傍の木乃伊」
...そして自信力の失せると共に...
若山牧水 「樹木とその葉」
...そうしてこの体験は彼の生涯を通じて消え失せることがない...
和辻哲郎 「茸狩り」
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