...木は長い間に皆な腐つて跡方も無く消え失せるので今日に残つて居るのは極く稀に玉製のものなどもあるが...
會津八一 「支那の明器」
...同時に消え失せる)王女 (手を打ちながら)ああ...
芥川龍之介 「三つの宝」
...したがって前者の演技は持続的な麻痺の上に立っているがゆえにもはや麻痺の心配はないが後者は麻痺によって感激が失せると演技が著しく生彩を欠いてしまう...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...腕も頭も中空(なかぞら)に失せる...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...神を棄ててしまえばこの呟きも失せる...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...その劣った団体はことごとく負けて滅び失せるに定まっているゆえ...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...溶け失せるのを悲しむというよりか...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...私にとってこういうかたなんですよ! じゃあもう――ここらで出て失せるとしましょうかな!」「ああ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...悲しみと喜びとが生まれ花咲き消え失せるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...芸術と人とは太陽にのみ込まれて共に消え失せるがいい! それらは太陽を見ることを妨げるのだ……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...深遠な論理の声音が宙に消え失せると同様...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...妊婦の腹を割いて(産婦の死後は産道の活力が失せるので...
中山太郎 「安達ヶ原の鬼婆々異考」
...實質なき夢の如く幻の如く消え失せるであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...外より來り外へ消え失せることがない...
波多野精一 「時と永遠」
...彼奴(あいつ)の手にかかって消え失せるちう話ぞ...
夢野久作 「斜坑」
...けれども直ぐに散り失せる...
夢野久作 「白髪小僧」
...これで他殺の証拠も消え失せるし...
夢野久作 「暗黒公使」
...秀吉の愛惜(あいせき)は失せるやもしれぬ」「おそらく...
吉川英治 「新書太閤記」
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