...のみならず太い嘴(くちばし)の上に鼻眼鏡をかけた河童が一匹...
芥川龍之介 「河童」
...かねて覚えのある太い根に腰をおろして...
伊藤左千夫 「落穂」
...あか茶けた太い髭(ひげ)を...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...三挺(さんちょう)の太い蝋燭(ろうそく)がユラユラと幽(かす)かに揺れながら燃えていた...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...突然太い嗄声(しわがれごえ)で喋り出した...
江戸川乱歩 「悪霊」
...恐ろしく底力のある太い声で...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...しかし太い力のこもった声で呼びかけた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...反(そ)り返った太い短い鼻...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その太い眉、赤い唇、ぶ厚い耳朶、ちょっと毛の乱れてる襟足、そして何よりも、近視らしいくるっとした眼が、それぞれ別々に私の眼の前に廻転する...
豊島与志雄 「白木蓮」
...この室内では盤崛(ばんくつ)している太い幹と根元を見るだけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...その見なれぬ巨(おお)きな星が赤く太い尾を引いて動いた...
中島敦 「李陵」
...太い電柱を七尺くらいに切ったものが...
中谷宇吉郎 「異魚」
...一本太いスポークを通しておく...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...お栄は性根の太い女なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...第十六章 ラム・マーシ小男が野太い低音で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...座敷牢の太い格子が見えた...
山本周五郎 「風流太平記」
...太い鼻息でうめいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その太い触角(しょっかく)を振り廻しはじめる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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