...こんこんと大降りになりだした往来の雪を...
有島武郎 「星座」
...初夜過ぎに一度どっと大降りになって...
泉鏡花 「薄紅梅」
...四月七日曇、憂欝、倦怠、それでも途中行乞しつゝ歩いた、三里あまり来たら、案外早く降りだした、大降りである、痔もいたむので、見つかつた此宿へ飛び込む、楠久、天草屋(二五・中)ずゐぶんうるさい宿だ、子供が多くて貧乏らしい、客間は二階だが、天井もなければ障子もない、せんべいふとんが二三枚あるだけだ(畳だけは畳らしい)、屋根裏のがらんどうにぼつねんとしてゐると、旅愁といふよりも人生の悲哀に近いものを感じる、私はかういふ旅に慣れてゐるから、かういふ宿にかへつて気安さを感じるが(そこをねらつてわざと泊つたのでもあるが)普通の人々――我々の仲間はとても一夜どころか一時間の辛抱も出来まい...
種田山頭火 「行乞記」
...大降りの中を酒買ひにいつた...
種田山頭火 「其中日記」
...日暮れ方より大降りになって...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...雨はもう大降りになり...
豊島与志雄 「コーカサスの禿鷹」
...あまり大降りではないけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜来の雨は暁方に及んで大降りとなり...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...宵には綿を千切って叩き付けるような大降りになりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ぶり返した大降り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大降りになつてから歸つたんだらう」「そいつは飛んだ間違ひだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...外は溝板が浮いてるやうな大降りだ...
長谷川時雨 「下町娘」
...サーッと篠(しの)を乱したような大降りになってきた...
正岡容 「小説 圓朝」
...やや大降りに降る雪の影が見えて寒い中で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大降りに雪が降っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大降りになるほどよく啼く...
室生犀星 「懸巣」
...コンナ大降りの時にはイクラ囮を使ったって利き目は御座んせん...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...この大降りに女連れではあるし...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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