...六――割引無し――のどっちかというと大柄な...
谷譲次 「踊る地平線」
...大柄な縫いをして房の下った...
谷譲次 「踊る地平線」
...今から十六七年前の大正の末年頃、姉が結婚した時に一度手を通しただけの衣裳であるから、殆(ほとん)ど新しい物と同じようにしゃんとしているのであるが、故金森観陽(かなもりかんよう)の筆に成る橋立の景色の一と襲ねに、黒繻子(くろじゅす)の帯を締めた妙子は、化粧の加減か、いつものような娘らしさがなくなって、大柄な、立派に成育し切った婦人に見え、そう云う純日本式のつくりをすると、顔が一層幸子に似て来て、ふっくらと頬(ほお)のふくらんだところに、洋装の時には見られない貫禄が添(そ)わっていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大柄な児(こ)であった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...眼付のしっかりした大柄な女だった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...彼女の大柄な体格...
豊島与志雄 「水甕」
...肉付のいい大柄な身は芸者というよりも娼妓(しょうぎ)らしく見られた...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...そのまがい殿様の奥さまは、大柄な、毛の多い、顔色の悪い女で、つとめをしていた女の上りだった...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...大柄な、肥(ふと)った、近眼鏡をかけた色の白い、髪を短くかった方でした...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...歯ぎれのよい大柄な快活な女だった...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...手ごたへのある大柄な躯つきが...
林芙美子 「浮雲」
...大柄な、およそ四十ばかりの男で、褐色(かっしょく)に日焼けした、肉づきのいい顔をしていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...かなり大柄な全身にレースの飾りをつけた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...三十がらみの大柄な女で...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...真珠の飾りをふんだんにつけたひとりの大柄な婦人が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...徐々(そろそろ)陰って来た日影は茂った大柄な葉に遮られて涼しい薄暗さを四辺(あたり)一杯に漂わせて...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...大柄なゆったりとした態度で立っているのだけれども...
「おもかげ」
...大柄なゆったりとした躯つきで...
山本周五郎 「落ち梅記」
便利!手書き漢字入力検索