...また大恩を蒙っただけに...
芥川龍之介 「報恩記」
...一家の大恩だけは返しました...
芥川龍之介 「報恩記」
...謂(い)わば海山の大恩人に違いないのであるから...
太宰治 「竹青」
...このままお暇ねがおうかとずいぶん考えましたなれど……ほかならぬ大恩うけたご主人さまおん家にかかわる一大事とぞんじまして……だんなさまご立腹をもかえりみず...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...子飼(こが)いの時より一方(ひとかた)ならぬ大恩を受けながらそのような身の程知らずの不料簡(ふりょうけん)は起しませぬ思いも寄らぬ濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)でござりますと今度は春琴に口を合わせ徹頭徹尾(てっとうてつび)否認するのでいよいよ埒(らち)が明かなくなった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...もしくは未來の人類の大恩人であるにしてもですよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...自分のためを思つてしてくれた大恩がわかつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其無偏無黨の大徳に浴して一視同仁の大恩を蒙らんことを願ふ者なれば...
福沢諭吉 「帝室論」
...この男に大恩を受けていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...コプリに嫁(とつ)がせたがったし、救済手段はそれだと思っていたし、大恩もあったし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...俺にとっては大きに大恩人の一人かもしれない...
正岡容 「小説 圓朝」
...大恩ある師匠の上をこれッぱかしでも怨みたくはなかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...その辺の心掛けは、夙(とう)から訓(おし)えて置いたつもりゆえ、格別、案じもせねど、また、何かと、このようなじじいでも、頼りになるときがあらばたずねて来るがよい」「いつも、このお社(やしろ)に御出張(おでばり)でございますか?」「いや、例の風来坊――が、大恩寺前で、孤軒と訊(き)けば、犬小屋のような住居(すまい)におる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大恩ある品夫さんのお父さんを...
夢野久作 「復讐」
...荘王の大恩に報じたものです...
吉川英治 「三国志」
...丞相の大恩としてふかく心に銘記します」「案じ給うな...
吉川英治 「三国志」
...どうしてこの大恩に感ぜずにおられましょうか...
吉川英治 「三国志」
...家名も郷土に存続しているという大恩は...
吉川英治 「平の将門」
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