...大峰(大和)小峰(下野)の間に位する中峰...
石川欣一 「山を思う」
...供待ちにいる大峰と矢田部を呼ばせた...
山本周五郎 「新潮記」
...大峰庄蔵は眉の太い頬骨の尖(とが)った男で...
山本周五郎 「新潮記」
...「大峰庄蔵と矢田部源七郎の居どころを聞こう」平手打ちをくわせるような調子で云った...
山本周五郎 「新潮記」
...大峰と矢田部は貰ったぞ」梅八はそのあいだずっと寅寿の表情から眼をはなさずにいたが...
山本周五郎 「新潮記」
...大峰と矢田部の居どころを教えたときのように...
山本周五郎 「新潮記」
...「供のなかに紛れこんで高松へ来たのは、水戸どのの家臣だ、というよりも結城寅寿ふくしんの者だ、姓名は大峰庄蔵、矢田部源七郎という、途中は下郎にやつしていたが、いまでは栗林荘にいる」口調は穏やかであるが、まるで掌の物を指すような、あまりに確たる云い方なので、頼胤にはかえすべき言葉がなかった...
山本周五郎 「新潮記」
...武田が寅寿から訊きだして、大峰、矢田部の在所をつきとめて此処まで来たことは云うまでもあるまい...
山本周五郎 「新潮記」
...……大峰、矢田部を追放すると、弟に約束させてから半日、案外すらすらとはこんだので、やっとひと息ついたところである...
山本周五郎 「新潮記」
...「城代の用向きはなんだ」「お上御帰国の供の中に、他家の家臣が紛れこんでおるとの御意につき、さようなる事実はこれなく、思召し違いに存じ奉るとの口上にございます」「使者の役たいぎ」そう云って左近はじっと宗兵衛を見た、「宗兵衛、そのほうに城代の使者を申付けたのはなに者だ、老臣のさしずか、それとも」「お上の御指名にございます」「讃岐守どのの……」ああそうかと、左近ははじめて安堵(あんど)の微笑をうかべた、「では大峰、矢田部と申す二名の者は、たしかに追放されるのだな」「御意のとおりにございます、二名を隠匿せる事実なしと、老臣共の言質をとるためのお上の御遠慮にて、その旨を言上のためわたくしめにお使者の御指名があり、時刻はずれにございますが伺候つかまつりました」「それでよい、もし不調に及んだらと案じたが、それで余も安堵したぞ」「もう一つ言上がございます」宗兵衛はそう云ってちょつと眼をふせた、「今朝はやく、倉敷代官さし添いにて、木阪町奉行よりの使者がまいり、高松郷士早水秀之進に対する追捕(ついぶ)の旨を申し達しました」「秀之進に追捕の命とは」「信州高島城下にて闘争に及び、五名殺傷のうえ逃亡との理由にございます」左近はじっと宗兵衛を見た...
山本周五郎 「新潮記」
...「大峰、矢田部の二人を受け取る、ほかの者は手をだすな」その声を聞いて「ああ早水だ」という者があった...
山本周五郎 「新潮記」
...それで大峰と矢田部は...
山本周五郎 「新潮記」
...「大峰庄蔵、矢田部源七郎」六、七間はなれた道の上で大きく叫ぶのが聞えた...
山本周五郎 「新潮記」
...三年に一度くらい大峰の修築をするとか...
吉川英治 「剣難女難」
...――それに、近ごろはとくに、いま見たような一見、宮方びいきとわかる山伏も多いからの」「吉野、大峰、葛城(かつらぎ)、そのほか諸山にわたって、ちと、内々のおくすりが効(き)きすぎた結果でもございましょうか」「いや、人為(じんい)ばかりではない、時の勢い――...
吉川英治 「私本太平記」
...または羽黒か」「入峰(にゅうぶ)三度の大峰の修験者(しゅげんじゃ)にござりまするが...
吉川英治 「私本太平記」
...大峰(おおみね)...
吉川英治 「親鸞」
...大峰の者か、聖護院(しょうごいん)派か、見知らぬ山伏だが、年ごろ四十前後の男で、鉄のような五体は、修験(しゅげん)の行(ぎょう)に鍛(きた)えたというよりは、戦場で作ったものである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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