...そして網にかゝつた大事なものが...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その小函の中にどんな大事なものを入れてあったのでしょう」彼女はそこですこし照れたらしく唇を噛みながら囁(ささや)くようにいった...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...最も大事なものは...
太宰治 「如是我聞」
...束(つか)のまの満足のために危険を冒(おか)してはならないほど大事なものだと...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...大事なものばかりです...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...手か足か何か大事なものまで...
豊島与志雄 「波多野邸」
...大事なものを持って来るから」「何を持って来るの」「黄金(きん)を」「黄金を?」「穴蔵(あなぐら)の中に蔵(かく)してあるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か大事なもの――どうせ金目のものぢやあるまいが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何んとかして、あの小僧の懷中を搜(さぐ)つて見ろ、大事なものは、身につけて置いた筈だ――荷物を調べたのは俺の考へ違ひだつたよ」「合點」八五郎は飛んで行きましたが、間もなく店の方に大變な騷ぎが始まり、それが靜かになると、八五郎は鬼の首でも取つたやうに、「親分、矢張りあの小僧が温(あつた)めてましたよ」頭の上でヒラ/\させ乍ら持つて來たのは、何んと、蚯蚓(みゝず)をのたくらせたやうな、舌つたるい戀文が一通と、娘の持物らしい、小さい可愛らしい物が二つ三つ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一番大事なものが無くなって居る」振り返った男爵の顔は...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...まあ平安朝の文學を云々するのには源氏物語が一番大事なものでせうし...
堀辰雄 「若菜の卷など」
...命のように大事なものを見つけた幸運な男ですよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...考えてみると羽織その他大事なものどもは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...大事なものの大切さは私達に分っているよりももっとねうちの大したものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...心の足りなさから大事なものを失って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「大事なものをお父様がお忘れになって...
矢田津世子 「父」
...命(いのち)から二番目の大事なものになっている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...政(まつり)に要(い)る大事なものを火の裡から持ち出されい」いいすてると...
吉川英治 「親鸞」
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