...あとがまには木村をいつでもなおせるように食い残しをしとるんだな」「そんな事はありませんわ」「ではなんで手紙のやり取りなどしおるんだ」「お金がほしいからなの」葉子は平気な顔をしてまた話をあとに戻(もど)した...
有島武郎 「或る女」
...これに食い残しの食品を出来るだけ丁寧に...
石川欣一 「比島投降記」
...子供の食い残しかまたは昨日の煮物のおあまりを台所の隅で頂かせる家もあるように聞いている...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ためしに――そんな気持で俺が食い残しをやると...
高見順 「いやな感じ」
...食い残して捨てるという事ぐらい完全な浪費は無いと思っている...
太宰治 「佐渡」
...フレウの食い残しの骨などしゃぶっていたが...
知里真志保 「あの世の入口」
...馬の食い残した萩の実が触るとから/\音(おと)を立てる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...皆の食い残しを食わせられ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私の、食い残しの飯を、「勿体な」と、云って、その仲居が食べた...
直木三十五 「大阪を歩く」
...食後の卓上に食い残しの皿が増したこと...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...かつて食い残した品を捧げた無礼の件(けん)によりて罰(ばっ)せられたという...
新渡戸稲造 「自警録」
...浜松で買ったと云う汽車のべんとうの食い残しの折りが一ツ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...鼠が食い残した肉の塊りといったようなもので...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...先の客が食い残したものは次の皿へ加えられる...
細井和喜蔵 「女給」
...狼が飽満して偶然に食い残した子供が...
柳田国男 「山の人生」
...「アメちゃんの食い残しなんかまっぴらごめんさ」もう米軍の残飯を食うなどということはなかった...
山本周五郎 「季節のない街」
...客の食い残した料理や酒などを...
山本周五郎 「季節のない街」
...根だけ食い残したのぼろ菊(ぎく)だとか...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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