...上げて来る潮で波が大まかにうねりを打って...
有島武郎 「かんかん虫」
...自然気持も大まかに...
石川欣一 「比島投降記」
...高麗焼の陶器に、朝鮮民族の呑気な、しかし、また本質的な線の力強さを味い得るように、私たちは瓜の実の持ついろいろな線や、恰好や、肌触りに、見かけは間伸びがしたようで、どこかにちゃんと締め括りがあり、大まかなようで、実は細かい用意があるのに驚かされることがよくある...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...又大まかなる所あるが結句人の愛する種とはなるなり...
相馬御風 「実物と模型」
...実に大まかな通俗の言葉ばかり大胆に採用して...
太宰治 「女の決闘」
...寛厚で大まかだつた道平老人が何ヶ月振りかでふたゝび生れ出たやうな観があつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...大まかな気分の上ではとに角として...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...奇怪な――たいていは大まかな――あらゆる空想にたいして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...母はたいへん大まかなたちで...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...經・史については鄭樵の細別を捨てて崇文の大まかな分類に還した傾きがある...
内藤湖南 「支那目録學」
...この田舎家の木口というものが大まかな欅作(けやきづく)りで...
中里介山 「大菩薩峠」
...大まかに云えば、イギリスが海を支配し、フランスが陸を支配したとも云い得るであろう...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...割合に大まかな味はひを持つて居るのであつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...しかし大まかさにも自然のゆとりがあって人間らしいふくらみがある筈です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その蓋(ふた)の上に大まかに色漆(いろうるし)で牡丹の模様を描きます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...以上の各人種の居る処を極く大まかに区別すると...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...さむらい集いの座だけでは大まかにゆるされる...
吉川英治 「新書太閤記」
...うまい」大まかに...
吉川英治 「新書太閤記」
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