...両つながらエレボスの至愛の受胎によりて夜より生れたり...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...次回のさかりの時をあやまるなと男共及び妻に注意した十六日前夜より寺島の犢(こうし)がしきりに鳴く...
伊藤左千夫 「牛舎の日記」
...山中の白日は深夜よりもなお静かである...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...大井の小路と云う小路には夜よる馬の首が飛ぶように走っていた...
田中貢太郎 「鷲」
...田園の晝の靜けさは夜よりも却て若いものゝ心を刺戟するにちがひはない...
永井荷風 「畦道」
...昨夜よりの疲労一時に発し...
永井荷風 「榎物語」
...昨夜よく眠らず明方うと/\として醒む...
長塚節 「十日間」
...驚破(すは)といふ間に引過し車ぞ佐助も見たりし澤瀉(おもだか)の紋なる(その四)此處に助けられける夜より三日がほどを夢に過ぐせば...
一葉 「暗夜」
...なんでも夜よなか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...かの女と僕とは夜よりも暗い町の中をいくつとなく通り過ぎる...
堀辰雄 「眠れる人」
...その夜よもすがらモリイシャは神秘の深い智を以てカアルと精の女のことを考えてこの世界のふしぎさに驚いていた時...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...いく度(たび)わたしは今夜よりも...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...夜よりも深いということを...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「夜よなか、こうして呼びつけるなんて――大体あなた、勇蔵さんにもっとちゃんとした態度をお見せにならなけりゃ駄目ですよ...
「海流」
...私は或る盲人按摩に失明の原因を聞きましたら中年頃重い眼病を疾(や)んで少し快復した時山葵漬(わさびづけ)を沢山食べたためその夜より両眼が非常に痛み出して遂に全く失明したと申しました...
村井弦斎 「食道楽」
...現在は二十三夜よりも...
柳田国男 「年中行事覚書」
...所の猟師よりももっと詳しく知り尽していたという事で……気が向くと夜よなかでもサッサと支度して...
夢野久作 「復讐」
...その音からふと東京の郊外の書斎で深夜よく聞き馴れた練兵の機関銃の音を思い起した...
横光利一 「旅愁」
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