...いろいろ変り種(だね)が殖(ふ)えて来る...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...椿岳の画を愛好する少数好事家(こうずか)ですらが丁度朝顔や万年青(おもと)の変り種を珍らしがると同じ心持で芸術のハイブリッドとしての椿岳の奇の半面を鑑賞したに過ぎなかったのだ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...猟奇趣味が高じて道楽に素人(しろうと)探偵をやっているという変り種の青年理学士...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...五年変り種漁りに憂身を※(やつ)していたのであったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あるいは流行を追って変り種の交配を図ったりする上に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...今の変り種の絵とはどうもちがった腹の底から来る熱が籠っていると思われる...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...漱石門下で漱石文化の批判をやらねばならぬ位置におかれている変り種は左翼の作家評論家江口渙氏である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...自分の変り種である例の肉体主義式「体験」哲学を粉砕することを欲しないし...
戸坂潤 「読書法」
...変り種ばかり集まっていますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...大医博士深根輔仁(おおいはかせふかねすけひと)の『本草和名(ほんぞうわみょう)』にもねえ全く変り種だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の変り種は」と自分が聞いて見ると...
夏目漱石 「行人」
...ドイツ浪漫(ロマン)派の変り種だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...もう一人、高座の変り種に、ブラックというイギリス人の真打格がいて、異色編の両大関を張っていた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...若旦那型の変り種でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馬鹿でもチョンでも橘家圓太郎の忰小圓太という変り種の子供の落語家として...
正岡容 「小説 圓朝」
...市民としても文学者としてもいわば変り種であるローレンスは...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...財産家の変り種という感じの好人物であった...
柳田国男 「故郷七十年」
...私達孟買(ボンベイ)在住の日本人にとっては珍らしい変り種にちがいないのです...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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