...その儘茶壺を机の端に載せて...
石川啄木 「札幌」
...「今日はなかなかおもしろかった」といって罪なく笑壺(えつぼ)に入っている所はまことに人の好いもので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...父親は滝壺のわきに丸太とよしずで小さい茶店をこしらえた...
太宰治 「魚服記」
...この滝壺で馬を洗っていました...
豊島与志雄 「竜宮」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...壺と、賽と、三人の異(い)な叫び声を聞いた自分は、次に三人の顔を見たんである...
夏目漱石 「坑夫」
...餌壺にはまだ粟が八分通り這入っている...
夏目漱石 「文鳥」
...この日はちょうど砂糖壺(さとうつぼ)が卓(たく)の上に置かれて匙(さじ)さえ添えてあった...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この胸に人の涙もうけよとやわれみづからが苦しみの壺といったような悲しみの歌を読むと...
長谷川時雨 「九条武子」
...その時分(じぶん)はたゞ大(おほ)きな甕(かめ)や壺(つぼ)を合(あは)せて使(つか)つたのですが...
濱田青陵 「博物館」
...子供らは母のいない葵ノ壺でしょんぼりと暮らしていた...
久生十蘭 「無月物語」
...しおれた花を壺に活けている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...水増しの時できた小さな壺穴(つぼあな)の痕(あと)や...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...すぐ藤壺の女御とか女三ノ宮のタヲヤカな數々の宮中女性の姿が連想され...
吉川英治 「折々の記」
...酒壺(しゅこ)を離さず...
吉川英治 「三国志」
...安南絵(あんなんえ)の壺を受け取って来てもらいたいとの事で...
吉川英治 「醤油仏」
...首を抓(つま)んで燗銅壺(かんどうこ)に入れさえすれば...
吉川英治 「松のや露八」
...花が蜜を吐くように噛んでは壺に溜(た)めて醸(かも)す酒...
吉川英治 「宮本武蔵」
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