...そのまた彼の頭の上には真鍮(しんちゅう)の油壺(あぶらつぼ)の吊(つ)りランプが一つ...
芥川龍之介 「彼」
...痰壺(たんつぼ)だけは...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「眠りの精」
...食塩等に牛乳を加えてかきまわしたもの〕――の混合物を入れた大きな壺が置いてあった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ちょうど油壺(あぶらつぼ)一ぱいの椿油(つばきあぶら)を頭からどろどろ浴びせかけられる思いで...
太宰治 「愛と美について」
...彼は後戻りして瀑壺の縁の巌を伝うて瀑下へ距離を縮めて往った...
田中貢太郎 「蛇怨」
...要するに彼が持って来た壺の中味は詮議(せんぎ)するだけ野暮(やぼ)であるが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...大便所は万年壺といって深く掘って...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...壺(つぼ)の中(なか)に鹽漬(しほづ)けとして保存(ほぞん)されるし...
濱田青陵 「博物館」
...萩原恭次郎(はぎわらきょうじろう)氏とか壺井繁治(つぼいしげじ)氏...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...壺の中の人骨を見た事...
松永延造 「職工と微笑」
...所が頭の壺はコロリと落ちて甕は破れ牛乳は流れ去つて迹方も無くなつてしまつたと云ふ話がある...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...紫玉は瀧壺に投捨てた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...桐壺(きりつぼ)で泊まるふうを見せながら夜がふけてから末摘花の所へ来た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源氏のほうは昔の宿直所(とのいどころ)の桐壺(きりつぼ)の室内装飾などを直させることなどで時日が延びているのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大工の持つ墨壺(すみつぼ)を事の外(ほか)ほしがれでも...
柳田国男 「山の人生」
...さび付きの鉄の壺や道具や...
山本周五郎 「いさましい話」
...伊賀土産の梅干壺に...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...藤壺ノ御方も、桐壺ノ君とても、あれからは、お召しもないに」彼女が中殿へ伺った頃は、みかどはすでに、御餉(みけ)ノ間(ま)の御座(ぎょざ)について、陪膳のお相手を待ち久しげにしておられた...
吉川英治 「私本太平記」
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