...それまでいろんな虫が声々に鳴きしきつてゐたのが...
薄田泣菫 「独楽園」
...さらば御無事でと子供等の声々...
寺田寅彦 「東上記」
...右へ廻れば藤棚の下に「御子供衆への御土産一銭から御座ります」と声々に叫ぶ玩具売(おもちゃう)りの女の子...
寺田寅彦 「半日ある記」
...「病室の奴等は……」と思ふとその饒舌の声々に腹が立つたが...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...わめき立てる女どもの声々...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その声々にさながら日比谷の森も揺らぐかと思うばかり...
久生十蘭 「魔都」
...この広間の声々は海鳴りの音に似て来る...
本庄陸男 「石狩川」
...馬車だ」「乗合馬車だ」多くの人たちの声々が流れてきた...
正岡容 「圓太郎馬車」
...あわただしい声々...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...この頃のような声々の中で...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...「どうしたんだ?」「どうした?」と客車の方で騒いでゐる声々...
三好十郎 「おスミの持参金」
...エジャナイカの声々が潮のように起る)何だありゃ?仙太 フフン...
三好十郎 「斬られの仙太」
...ヒーッという声の中から「天狗だ!」「天狗党だ!」「天狗党が来たぞおっ!」「助けてえ!」「いいやお捕方だっ!」「人足狩りだ!」「天狗だ! 天狗だ! 天狗だっ」等の声々がハッキリ聞き取れる...
三好十郎 「斬られの仙太」
...右奥遠くで微かに人々の罵り騒ぐ声々...
三好十郎 「斬られの仙太」
...山里の哀れ知らるる声々にとりあつめたる朝ぼらけかな姫君はそれに答えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...喜鶴声々対旭飛...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...生木(なまき)の裂かれるような声々だった...
吉川英治 「私本太平記」
...中国から攻めのぼられて来たわが殿です」かかる声々は...
吉川英治 「新書太閤記」
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