...或時は黄塵煙の如き陋巷(ろうかう)に籠り...
石川啄木 「閑天地」
...真に念頭に塵一つとどめず絵三昧の境地に入れます...
上村松園 「今日になるまで」
...ウィンドー・グラスが粉微塵(こなみじん)にくだけちった...
海野十三 「空中墳墓」
...店は粉微塵(こなみじん)になっている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...息を仰ぎ塵を望む...
田中貢太郎 「続黄梁」
...女はまた障(ついたて)をよせて褥(ねどこ)の塵を払って...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「翩翩」
...程なくそこへ塵取(ちりとり)(註...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...顔を塵(ちり)の中にこすりつけながら泣きまねをした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...大真面目な顔で塵を払い落してやったりしている……...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...微塵に砕いてやった...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...サント・フォアとクレキ侯とがその上で互いに親交を結んだというあの塵芥掃除人(じんかいそうじにん)の箱車が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...同時に四方の雨戸も壁も微塵(みぢん)に碎けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ゴーと唸って雨戸にぶつっかる砂塵の音に寝そびれながら...
原民喜 「難船」
...H・大津の当日の奮戦振りは恰も満洲の戦塵に全く自己を忘れて戦ひ抜いてゐる日本兵士の大和魂(ザ・スピリツト・オヴ・チエリー)を目(ま)のあたりに見る慨があつた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...微塵(みじん)非難をする廉(かど)もなく...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...捨水の際は塵を奪ひ...
柳宗悦 「和紙の美」
...微塵(みじん)、この間に、私心をうごかしてはいない...
吉川英治 「茶漬三略」
...始メテ眉ヲ展(ノ)ベ願ワクハ塵(チリ)ト灰ヲ同(トモ)ニセン常ニ存ス抱柱ノ信豈(アニ)上(ノボ)ランヤ望夫台十六...
吉川英治 「宮本武蔵」
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