...それかてこの事は塚本さんからたびたび云うて貰(もら)いましたけど...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...塚本の口上では、連れ添う女房を追い出して余所(よそ)の女を引きずり込むような不実な男に、何の未練もないと云いたいところだけれども、やっぱり今も庄造のことが忘れられない、恨んでやろう、憎んでやろうと努めながら、どうしてもそんな気になれない、ついては思い出の種になるような記念の品が欲しいのだが、それにはリリーちゃんを此方へ寄越(よこ)して貰えまいか、一緒に暮していた時分には、あんまり可愛がられているのが忌(い)ま忌ましくて、蔭でいじめたりしたけれども、今になっては、あの家の中にあった物が皆なつかしく、分けてもリリーちゃんが一番なつかしい、せめて自分は、リリーちゃんを庄造の子供だと思って精一杯可愛がってやりたい、そうしたら辛(つら)い悲しい気持がいくらか慰められるであろう...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...無論塚本に対しても噫(おくび)にも出しはしなかった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「やあ」と塚本は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...塚本の手にある畳針ばかりがいつ迄(まで)もきらきら光っているのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...」「石井君」塚本は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...塚本の手にある畳針ばかりがいつ迄もきら/\光つてゐるのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...立ち上りかけてゐた塚本は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...「やあ」と塚本は...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...塚本夫人も、木山と同時に足を返して、先程の仲間に加わった...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...塚本夫人は障子の腰硝子越しに外を眺めていた...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...塚本が引越してくる期日は...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...どうせ塚本さんにも知れてる筈です...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...塚本老人によって具体的に明示されました...
豊島与志雄 「乾杯」
...塚本老人は言いました...
豊島与志雄 「乾杯」
...」もっとも、塚本老人は、近くに住んでいましたので、帰り去ってもすぐに再来することはよくありました...
豊島与志雄 「乾杯」
...それに君は今や塚本家の当主なんだぜ...
牧野信一 「南風譜」
...――「太一郎君は塚本の借金証書を賭けたら何うかね...
牧野信一 「南風譜」
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