...主筆は別に一脚の塗机を西の左の窓際に据ゑて居た...
石川啄木 「病院の窓」
...壁を塗替えたものらしい...
泉鏡花 「婦系図」
...おそるべきBB火薬を新X塗料ですっかり無力にしてしまったのです...
海野十三 「爆薬の花籠」
...塗つてもらふ事にしたのだが...
太宰治 「お伽草紙」
...購買力のない印度民衆にとってはそれは塗炭の苦しみで...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...白粉を塗った顔を撫(な)でながら傍へ来て坐った...
徳田秋声 「足迹」
...空の空としてからが生きとし生ける者にとつて全部たる生涯は糊塗されるのである...
中原中也 「音楽と世態」
...文明と蒙昧(もうまい)の両極端がこのペンキ塗の青い家の中で出逢(であ)って...
夏目漱石 「坑夫」
...膏薬と塗薬のほか何事も得出来ず...
久生十蘭 「玉取物語」
...この鍛冶屋は仕事の合間々々に塗師(ぬりし)の仕事もして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...家を白く塗つたり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...家々のベランダは鮮やかな緑色に塗られ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...彫刻入り樫扉は少なくとも一世代塗装されていない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もとより塗り籠めの中...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...落ちたら出る事ならぬ穽(おとしあな)や木葉に黐(もち)塗りて虎に粘(ねばりつ)き狂うてついに眼が見えぬに至らしむる設計(しかけ)等あるが...
南方熊楠 「十二支考」
...壁塗りなぞ……女学生と小学生と名前のつけ方が違っているところが面白い...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...わが愛欲わが愛欲は限り無し、今日(けふ)のためより明日(あす)のため、香油をぞ塗る、更に塗る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...すつかり白と丹(たん)と緑の配色で美しく塗直し...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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