...日本は泰西科学のどの部門よりも医学に就いて最も堅実な進歩を遂げて来た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...それは大停車場のような堅実な広さだった...
谷譲次 「踊る地平線」
...現在の映画ファンの中の堅実な分子の中から総理大臣文部大臣以下各局長が輩出する時代が来て始めて私の夢は実現されるかもしれない...
寺田寅彦 「教育映画について」
...再び出版界乃至読書界は社会機構の堅実な分析に沈潜し始めたわけだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...敢(あえ)てその全史に渉(わた)らざるもよし限られし一時代につきてもよく堅実なる研究の基礎となるべきや疑ひなし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...お松は堅実なる女性である...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本民族の堅実な建設をねがうものは...
蜷川新 「天皇」
...ブラームスの堅実な良さ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...中年者の勤人らしい堅実な男...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...堅実な職場をみつけて働くつもりです...
林芙美子 「浮雲」
...私がそこですぐさま向う見ずに跳びこんでいった無分別な愚行の渦(うず)は、自分の過去の月日の泡(あわ)だけを除いてすべてを洗い去り、堅実な、または真面目な印象は一つ残らずさっさとのみこみ、以前の生涯(しょうがい)の全く浮薄なものだけしか記憶に残さなかったのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...堅実な神聖な労働がいい)とつくづく元の生活が恋しくなった...
細井和喜蔵 「女給」
...警部はこれからどうなさいますか」堅実なのは夜の公演まで待つことだという...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...ゆるやかな堅実な歩調で進んで行く...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...批難のしようもない堅実な人物であることに満足しておいでになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その御人格も堅実な方であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...最も堅実なものを最も好んで信奉する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...天才は勉強だ、彼らの才能はさほど特殊なものではない(ニイチェのような人ですら三十四の年にこう言いました)、才能少なくして偉大な人間になった人はあらゆる方面にある、彼らはただごまかしをしない、堅実な、辛抱強い Handwerker-Ernst があったのだ...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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