...女といふ奴は執念深いから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「いやに逃げるじゃないか」と執念深い刑事は反(かえ)って絡(から)みついてきた...
海野十三 「疑問の金塊」
...余は従来(じゅうらい)谷中村民のあまり執念深いのを寧ろ気障(きざ)に思うて居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「どうしてあんなに執念深いんでしょう...
豊島与志雄 「黒点」
...執念深い神尾主膳の一味はこの女を生捕(いけど)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その執念深い恋が...
中里介山 「大菩薩峠」
...さても執念深い、力が尽きて、テレ隠しの捨台詞で、母屋へ逃げ帰って寝込んだものだろうと思っていたところが、たしかにまた、やって来た...
中里介山 「大菩薩峠」
...「海竜――スネーク――ドラゴン」と呟(つぶや)きながら、その書物を繰り返しているところを見れば、執念深いこと、この人はまだ海竜の未練が取去れないと見え、いったん、横たわった褥(しとね)を蹴って、そのことの取調べにかかったものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...意地で来るのだから執念深い...
中里介山 「大菩薩峠」
...私はこれで大変執念深い男なんだから...
夏目漱石 「こころ」
...やる事が執念深い上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の執念深いのはあなたも御存知でしょう...
久生十蘭 「魔都」
...ぼくは即座に執念深い悪魔にもなれる...
松本泰 「宝石の序曲」
...執念深いような強い目つきの中にも読まれた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...執念深い捜査を免れることはできなかったのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今喰うた切肉(きりみ)を元の通りにして返せて云いよるとぞ」押が強くて執念深いのが箒売の特色である...
夢野久作 「近世快人伝」
...今度上海(シャンハイ)へ来たら是非モウ一度寄ってくれって?……ナカナカ執念深いな...
夢野久作 「焦点を合せる」
...執念深いお十夜かと思ったのである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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