...鼻端(はなつぱし)で旅人の埃だらけの足の甲を撫でた...
石川啄木 「散文詩」
...そこには磨(す)りガラスのように埃(ほこり)の白く附着したガラス戸が彼の来るのを待っているように...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...しかしこちらは大阪に比べると埃(ほこり)が少く空気の清潔なことは事実にて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...津村は土蔵の埃(ほこり)だらけな床の上にすわったまま...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...埃(ほこり)の被(かぶ)らぬように...
徳田秋声 「新世帯」
...その埃が目に見えぬ位の隙間から侵入する理由は...
中谷宇吉郎 「雪」
...一塵もこの俗埃(ぞくあい)の眼に遮(さえ)ぎるものを帯びておらぬ...
夏目漱石 「草枕」
...あんな埃(ほこ)りっ臭い荒っぽい男に惚れるはずはないよ」「なるほどね」ガラッ八もそれは簡単に承服しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...モ埃(エ)伊(イ)阿(オ)兪(ユ)頭ノ語ニシテ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...埃及への旅に出づ...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...その実を目に入れるとたちまちその実から粘質物を出して目の中の埃を包み出し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...三月二十二日〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕三月二十二日 第二十二信ひどい風! 南の方の空は赤茶けた埃の色でよどんだようになって居ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「故郷の花」
...さうで無ければ埃及に永く住み...
柳田國男 「蒼海を望みて思ふ」
...強い風のため埃立つ道に立って...
山本周五郎 「さぶ」
...えらい埃りだ...
横光利一 「旅愁」
...埃(ほこり)と蜘蛛(くも)の巣の裡(うち)にかけられてあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...友(とも)を撲(なぐ)る昼は人いきれと熱鬧(ねっとう)の埃(ほこり)に割れ返りそうな博物会の巨大な小屋も...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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