...坦々と踏みならされた道を歩いてゆく...
伊藤野枝 「転機」
...王道坦々と歸つてくると...
竹久夢二 「砂がき」
...坦々とつづいている...
太宰治 「猿ヶ島」
...一路坦々としてすべるやうに須坂へ向ふ...
種田山頭火 「旅日記」
...読者がこの抑揚のない坦々とした論調に僻易しない限り...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...道は坦々としているし...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...坦々とした氣性で...
林芙美子 「あひびき」
...この親爺の坦々とした話を聞いてゐると...
林芙美子 「雨」
...父の好きな團子汁をつくつたりして坦々とした歳月をすごしてゐたのである...
林芙美子 「婚期」
...ひとり溌剌たる国民のあいだにのみ――この眇茫坦々として世界の半ばにまでまたがり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その全生活が坦々として油の上を辷るやうに滑らかに転してゆくといつた人物であることが頷かれた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...白い歩道は坦々と続く...
北條民雄 「童貞記」
...決して坦々としてゐられるのではなかつたが...
牧野信一 「鏡地獄」
...君の文学は坦々として毫(ごう)も鬼面人を驚かすようなこと無く...
正宗白鳥 「弔辞(徳田秋声)」
...坦々とした波瀾のないもの...
柳宗悦 「民藝四十年」
...海面は鏡の如く坦々としている...
横光利一 「欧洲紀行」
...坦々として光り輝いた広場に群った彫像から噴き上る幾多の噴水の壮麗さ...
横光利一 「欧洲紀行」
...頂上の平地は坦々として無味か...
吉川英治 「折々の記」
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