...坊門さまより整へ下された御台所さまへの御土産の御晴衣など悉く盗み取られたといふ事件がございまして...
太宰治 「右大臣実朝」
...まだお金持ちの坊ちゃんという種属から脱し切っていなかったのでしょう...
太宰治 「人間失格」
...夕方、敬坊来、約の如く、樹明は手のひけないことがあるので二人だけでFへ行きうまいものをどつさりたべて別れる、彼は東京へ、私は庵へ(彼は私と東京で出逢ふべく、無理に出張さしてもらつたのだが、私が中途で急に帰庵したので、がつかりしてゐた)...
種田山頭火 「其中日記」
...思ひもして呉れないのに……坊の小路の女達や河原の人などと同じづらに持てあつかはれて...
田山花袋 「道綱の母」
...山羊の乳が赤ん坊によいことは...
壺井栄 「柿の木のある家」
...」「兄さんの方が寝坊していたんでしょう...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...この小坊主に持たせようとしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その坊主がまた余計な事ばかり言うもんだから始末に行かないのさ...
夏目漱石 「琴のそら音」
...「御前は呑気(のんき)だね」「貴夫(あなた)こそ呑気よ」細君は嬉(うれ)しそうに自分の傍(そば)に寐(ね)ている赤ん坊の顔を見た...
夏目漱石 「道草」
...「坊ばちゃん、それぎりなの?」と雪江さんが聞く...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...同じ頃国許を退転したんだろう」「閑斎は海坊主のような野郎だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...と広子を叱るやうな口調で赤ん坊を叱りつけた...
原民喜 「父が生んだ赤ん坊」
...こっちで竹箆返(しっぺいがえ)しに『ローリー坊や』と名前をつけてやったこと...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「坊ちやま、銀も木の股から生れたんですつて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...「坊や、試験勉強でたいへんだろ?」あわただしく松の内のすぎた水曜日で、信二はいつもの通り楽譜をかつぎに横浜の彼の家に来ていた...
山川方夫 「その一年」
...また、山上の大講堂から、鐘楼(しょうろう)、法蔵、諸院の坊舎、宝塔、高塔、峰々谷々の末院坊舎にいたるまで、残された伽藍(がらん)というものは一つもなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...典医(てんい)や茶坊主どもは...
吉川英治 「新書太閤記」
...女をなだめすかしていた性善坊は...
吉川英治 「親鸞」
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