...枝折戸の外は三尺ばかりの流れに一枚板の小橋を渡して広い田圃(たんぼ)を見晴らすのである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...ちょうど観音堂の真後ろに向って田圃を距(へだ)てて六郷(ろくごう)という大名の邸宅があった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...とにかく町はずれの田圃(たんぼ)へ逃げる...
太宰治 「薄明」
...此の病院のうしろの方は田圃つゞきで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...町をはづれると田圃道(たんぼみち)で...
土田耕平 「時男さんのこと」
...「白雨にしばらく土の匂ひ哉」(徳圃)とか...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...裏口から田圃へ出ていって...
徳永直 「冬枯れ」
...転げ落ちると共に田圃中を一目散(いちもくさん)に逃げ出した...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうしてその視野の範圍内の田圃はすべて御領地となつてゐたことである...
野上豐一郎 「桂離宮」
...田圃(たんぼ)の仕事位は出來さうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...白い巾でも冠つて田圃道を飛んで歩くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...広い田圃(たんぼ)や雑草の原ばかりで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...これを圃につくってその味を落とすようなオセッカイをする間抜け者は世間にないようだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...田圃の釣堀釣手少く新鯉を入れぬ事一...
正岡子規 「病牀六尺」
...余は漱石と二人田圃を散歩して早稲田(わせだ)から関口の方へ往たが大方六月頃の事であつたらう...
正岡子規 「墨汁一滴」
...別を人の言ひ出せば泣く 里圃こたつの火いけて勝手を静まらせ 馬一石踏みしからうすの米 沾圃ふけて皆の者がさアもう寝ようとなって...
柳田国男 「雪国の春」
...そこから先はずっと田圃(たんぼ)つづきで...
山本周五郎 「青べか物語」
...どぶ板に気をつけてくんな」右側が田圃(たんぼ)で...
山本周五郎 「さぶ」
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