...大勢の水夫は二人のまわりへ四方八方から集まって来る...
芥川龍之介 「誘惑」
...たッた独りぽッちの背中に各種の大砲小銃が四方八方からねらいを向けとる様な気がして...
岩野泡鳴 「戦話」
...そして非常な速さで四方八方からわっと艇へ殺到したのであった...
海野十三 「火星探険」
...手のある限りの者は四方八方から走り集つた...
太宰治 「諸君の位置」
...それを四方八方から眺めて...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...四方八方から、ほえ声と拍手が起こった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...もしもなまけていたり、思いあがっていたり、なおはなはだしきは貪欲(どんよく)の果てに居眠りでもしていたら、四方八方から、あさましいやつどもがやって来て、羊の群れを奪って行くのですからの...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...四方八方から押されるので汗を拭くことも頸をまわすことも出来ない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...さながら娘義太夫(たれぎだ)の堂摺連(どうするれん)のように四方八方から詰め寄られて...
久生十蘭 「魔都」
...そう四方八方からガヤガヤと喰ってかかられたって仕様がない...
久生十蘭 「魔都」
...四方八方から私を打つ暴風雨を恐れる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ただ商人(あきんど)どもの手を拍つ音が市場の四方八方から聞えるだけである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...四方八方から馬のやうな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...小路が四方八方から臭ひはじめる...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...人間の判断はそれによって四方八方から抑制されるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...皆が四方八方からのぞき込めるようにしてくれ」といったのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...みんなは、四方八方から、ニールスめがけて駆(か)けよりました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...四方八方から私を包み殺そうとして...
夢野久作 「瓶詰地獄」
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