...彼女の声が四散して聞こえなくなった...
...爆発音が聞こえ、瓦礫が四散した...
...集めたパズルが予想外の衝撃で四散してしまった...
...気持ちが四散するほど衝撃的なニュースだった...
...嵐が過ぎ去り、雲が四散してくれた...
...天辺から細い粉になつて空中へ四散して行くやうな感じのする程の憤怒をどうしやうもなかつた...
芥川多加志 「四人」
...四散した微粒子の再度の集合の萌芽を含んでいる...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...百難は四散して無憂の世界となる...
井上円了 「おばけの正体」
...延元三年、親房は宗良親王を奉じて東下せしに、颶風(つむじかぜ)に遭ひて、一行の船四散し、親房は常陸に漂着し、ひと先づ小田城に入る...
大町桂月 「秋の筑波山」
...改札口を出た人はそこから四散する...
高浜虚子 「丸の内」
...四散するやうな二次三次的な形態はとらないのである...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...たった一冊出て仲間は四散した...
太宰治 「東京八景」
...既に彼等は四散して...
牧野信一 「凩日記」
...三二年ごろ書いたソヴェト報告は四散したままにすてておかれた...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
...大正十二年の九月一日の関東大震災のおかげで、一時、帰郷したのであるが、当時、父が、鰹節製造の事業に失敗したばかりのところで、家を失ひ、家族は四散し、ぼくはぼくで、許婚の女性からは棄てられ、その上、二度目の恋愛にも破れたといふ風なことばかりが重なり合つて、かうした環境が、ぼくの放浪を本定りにしたやうなもので、どうやら、詩にかぢりついて生きたくなつたのもそれからなのである...
山之口貘 「自伝」
...秋風に舞う木の葉のように四散した...
吉川英治 「三国志」
...すぐまた、次の二、三騎が、「味方の中軍は、敵の鉄兵に蹂躙(じゅうりん)され、ために、四散して、もはやここの備えも、手薄となりました」「本陣を、至急、ほかへ移さぬと危ないと思われます...
吉川英治 「三国志」
...離反四散してしまうにちがいありません」と...
吉川英治 「三国志」
...味方は四散しだしたと知ると...
吉川英治 「三国志」
...味方は四散したままで...
吉川英治 「私本太平記」
...四散したお味方も馳せ加わりましょうし……」という献策をすすめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...四散した祝家の夫人や家来から連名の告訴が出ておる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...今は大方四散して歌をもやめてしまつた樣だが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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