...禿頭(はげあたま)に産毛が生えた様な此旧城の変方(かはりかた)などは、自分がモ少し文学的な男であると、『噫、汝不来方(こずかた)の城よ※汝は今これ、漸くに覚醒し来れる盛岡三万の市民を下瞰しつつ、……文明の儀表なり...
石川啄木 「葬列」
...噫、俺はアノ穴を見る恐怖(おそろしさ)に耐へきれなくなつて、坑道の入口から少し上の、些(ちつ)と許り草があつて女郎花(をみなへし)の咲いた所に半日寝転んだ...
石川啄木 「病院の窓」
...噫、俺は一日として、俺は何処へ行つても、俺は、俺は……と思ふと、凄じい髭面が目の前に出た...
石川啄木 「病院の窓」
...噫、俺は一日として、俺は何處へ行つても、俺は、俺は、……と思ふと、凄じい髯面が目の前に出た...
石川啄木 「病院の窓」
...噫、病院の窓! 梅野とモ一人の看護婦が、寢衣に着換へて薄紅色の扱帶(しごき)をした所で、足下には燃える樣な赤い裏を引覆(ひつくらか)へした、まだ身の温りのありさうな衣服! そして、白い脛が! 白い脛!見開いた眼には何も見えぬ...
石川啄木 「病院の窓」
...噫...
石川啄木 「漂泊」
...噫(ああ)、われひとゝ尋(と)めゆきて、涙さしぐみ、かへりきぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...噫(あゝ)たそがれ刻(どき)の霧(きり)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...噫(あゝ)、涙、噫(あゝ)、情深(なさけぶか)き心、噫(あゝ)、涙はふり落つるこの顏容(かんばせ)かな...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...噫、錫崙(セイラン)、われ汝を思ふ、汝の木の葉、芒果(マング)の肉の色をした汝の道を裸形にて通ふ眼(まなこ)優しい汝が民よ、われ病を獲て、涙ぐましく、汝が曇りがちの空の下に肉桂の葉を噛みつつ、搖られゆく時、侍者がわが膝に載せてくれた淡紅の花よ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...しかし噫呼これも書生上りの空想に過ぎなかったのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...“自省録”“秋葉小路の人人”(身辺雑記風に)旧作二首一杯の茶のあたゝかさ身にしみてこゝろすなほに子を抱いて寝る噫...
種田山頭火 「其中日記」
...村会の夜の集合!噫(ああ)! 一語以て後日(ごじつ)に寄す」と書いた...
田山花袋 「田舎教師」
...どうしても噫(ああ)無情や鉄仮面の読者を思い出す...
平林初之輔 「黒岩涙香のこと」
...――噫、あはれな私になつてしまつた...
三好達治 「一點鐘」
...息を殺して震えながら見ておりました」「噫(ああ)...
夢野久作 「白髪小僧」
...噫此不学者...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...つい今日まで噫(おくび)にも出さずにいたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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