...禿頭に産毛(うぶげ)が生えた樣な此舊城の變方などは、自分がモ少し文學的な男であると、『噫(あゝ)、汝不來方の城よ※汝は今これ、漸くに覺醒し來れる盛岡三萬の市民を下(かかん)しつつ、……文明の儀表(ぎへう)なり...
石川啄木 「葬列」
...噫、カインだ、カインだ、俺はカインだ!俺はカインだ! と総身に力を入れて、両手に机の縁を攫んで、突然(いきなり)身を反らした...
石川啄木 「病院の窓」
...噫、俺はアノ穴を見る恐怖に耐へきれなくなつて、坑道の入口から少し上の、些と許り草があつて女郎花の咲いた所に半日寢ころんだ...
石川啄木 「病院の窓」
...』『噫、君、僕は怎(どう)も樣々思出されるよ...
石川啄木 「漂泊」
...何か、聞きゃ、河野の方で、妙の身体(からだ)に探捜(さぐり)を入れるのが、不都合だとか、不意気(ぶいき)だとか言うそうだが、」噫(ああ)、礼之進が皆饒舌(しゃべ)った……「意気も不意気も土百姓の知った事かい...
泉鏡花 「婦系図」
...噫、われ倦みぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...噫寶藏(はうざう)の珠玉(しゆぎよく)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...噫々これはたして孝乎不孝乎...
大杉栄 「獄中消息」
...噫々われすでに家庭に火を放てり...
大杉栄 「獄中消息」
...自分の専門のことなぞは噫(おくび)にも出さないで...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...誰もそんな事は噫(おくび)と一緒に噛み殺し...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...無論塚本に対しても噫(おくび)にも出しはしなかった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...噫! その当時は決して俗悪なものではなかった外観を現わすのを...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...噫(ああ)無情等である...
平林初之輔 「黒岩涙香のこと」
...ああ、ああ、この眼! この顔! おぼえず髪をおさえながら、噫(ああ)、だめだ、だめだ、と自分に向って叫んだときの心持...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「艸千里」
...噫斗之人(ああとしょうのひと)...
森鴎外 「渋江抽斎」
...噫(ああ)天予を喪(ほろぼ)せり...
和辻哲郎 「孔子」
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