...ふっと口を噤(つぐ)んで顔を伏せたきりだったけれど...
太宰治 「善蔵を思う」
...思ひありげに口を噤みきりであつた...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...終(しま)いに口を噤(つぐ)み硬(かた)くなってしまった...
徳田秋声 「縮図」
...私は石より固く口を噤んでいなければならない...
外村繁 「澪標」
...口を噤んでいると...
豊島与志雄 「田舎者」
...口を噤むのは憤慨のしるしだった...
豊島与志雄 「霧の中」
...父が口を噤む最後の捨台辞でもあった...
豊島与志雄 「黒点」
...」後は口を噤んだ...
豊島与志雄 「子を奪う」
...」音吉は口を噤んで...
豊島与志雄 「土地」
...」口を噤むと、風が吹過ぎたような静かな心地になった...
豊島与志雄 「反抗」
...彼は急に口を噤んで眼を閉じた...
豊島与志雄 「二つの途」
...口を噤(つぐ)むに如(し)くはあるまい...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...そのまま口を噤んだ...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...これは私の口から申上げることではない」禄兵衛はフッと口を噤(つぐ)みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...マタ・アリは頑(がん)と口を噤(つぐ)んでいる...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...沖田刑事は署に着くまではなるたけ口を噤(つぐ)んで問題に触れないようにした...
森下雨村 「五階の窓」
...暫くの間ムッツリと口を噤(つぐ)んでいたが...
夢野久作 「鉄鎚」
...何もかも……」と云いさして若林博士もピッタリと口を噤(つぐ)んだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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