...然(しか)し其(そ)れは彼(かれ)が吝嗇(りんしよく)なるのではなく...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...極端に吝嗇な私は...
太宰治 「服装に就いて」
...私は別に自分を吝嗇(りんしょく)だとも思っていないが...
太宰治 「メリイクリスマス」
...板倉とああ云う仲になってからは貯金の必要を感じ出すと共に吝嗇(りんしょく)になり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...金持ちでかつ吝嗇(りんしょく)であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...妻(さい)の御常は島田よりもなお吝嗇であった...
夏目漱石 「道草」
...それが七両に減りましたが――」「たいそう少ないようだが」「ヘエ――」「お前のお神さんは手伝っていたわけじゃないのか」「お手伝いも致しましたが――」女主人お米の徹底した吝嗇(りんしょく)振りはさすがに和助の口から言い兼ねた様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...吝嗇漢のお揃いとけつからア...
野村胡堂 「礫心中」
...なんでも大変吝嗇(りんしょく)な武士で金銭ばかり数えている者で人に嘲(あざけ)られていたが...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...一代で財をなした人間に不可欠の吝嗇がそのまま習慣化していた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それはもはや理性の動物――「吝嗇漢」「野心家」「高利貸」ではなしに...
堀辰雄 「小説のことなど」
...疑いもなく吝嗇家はこれらの物をしまいこみはしないが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...今日もインドで吝嗇漢(しわんぼう)嗣子なく...
南方熊楠 「十二支考」
...吝嗇(りんしょく)な客ほど彼をひいきにする...
山本周五郎 「青べか物語」
...職人を酷使したりひどい吝嗇家(りんしょくか)として有名だった...
山本周五郎 「お繁」
...あるいは吝嗇(りんしょく)のために...
山本周五郎 「季節のない街」
...鈍根な貧乏性を頑(かたく)なに守っている吝嗇家(りんしょくか)のように...
吉川英治 「新書太閤記」
...吝嗇(りんしょく)というものじゃ...
吉川英治 「松のや露八」
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