...蚯蚓(みみず)の啼(な)き声を研究するために...
岩野泡鳴 「猫八」
...面長白面の美男子烏啼は...
海野十三 「すり替え怪画」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...「ニヤア」と啼いてゐるのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...じめじめしたような声を立てて啼いた...
徳田秋声 「黴」
...雨あがりのふけた夜に月は出ても蜀魂(ほととぎす)はもう啼(な)かなくなった...
永井荷風 「日和下駄」
...おけら左官が 左官が蔵建てたおけらが三匹出て啼いた大工が 大工が家建てたお月さん ぽかんと眺めてる...
野口雨情 「別後」
...十文字道の 十文字で烏が啼いた不思議打(ぶ)ち打ち烏が啼いた何(な)んのことだろ胸まで響く今日もかんぶり振つてまた 啼いた...
野口雨情 「別後」
...夜の鳥が雑司ヶ谷の空を啼(な)いて過ぎます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...灰色の雨 しぶく雨降る雨 たゞ地に降りそゝぐ雨ひとに酬いる雨の山道何處からか都會の風説を傳へて降る雨かつこうが啼き羊齒に光る銀色の雨鋸型の山の彼方に昏く浮ぶ虹哀しく心ゆすぶる雨...
林芙美子 「屋久島紀行」
......
三好達治 「故郷の花」
...そして巣に雌鶴がいないので大きな声で啼いたというのだ...
柳田国男 「故郷七十年」
...大抵チュウと啼くことにしているが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...海の霧旅順の山にひろがれば虚空にありぬ白玉(はくぎよく)の塔霧しろく鶏冠山をかき消しぬ軍(いくさ)のけぶり匍ひし世のごと咽(むせ)びつつ杜鵑(とけん)昼啼きこだましぬ鶏冠山のくづれたる廊(らう)かなしみて鶏冠山を下(くだ)りきぬ勝つこともまた傷ましきかな荒き霧旅順の口の岩かどを真白く消して我船を吹く伊藤眞吉...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...啼きすだく虫の秋をこの朝に...
吉川英治 「大岡越前」
...その檜がみなミンミン啼いているような蝉(せみ)しぐれの中の武家玄関なのである...
吉川英治 「私本太平記」
...池水の彼方で一そう啼き声をたかめだした...
吉川英治 「私本太平記」
...静かに梢にもどって啼いていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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