...語(ことば)を寄す、世上の健啖家、頓智さへよかつたら、諸君は六人分の飯を食つたつて少しの差支もない...
薄田泣菫 「茶話」
...強(し)いて名を附ければ啖陰性(たんいんせい)という余り多くない病気だと合田氏は診断している...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...肉を啖(くら)おうというのか...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...誰が何と言ったって渡すこっちゃあねえ!」と啖呵(たんか)をきっている米友...
中里介山 「大菩薩峠」
...精一杯の啖呵(たんか)を切るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...気前がよくて啖呵(たんか)が切れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――ざまア見やがれ」お通の啖呵は虹のようでした...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...……そんな啖呵(たんか)を切って...
火野葦平 「花と龍」
...そんな親父の啖呵なんて耳にも入らなかつた...
牧野信一 「日本橋」
...きびきびした啖呵(たんか)だった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...樵夫(きこり)もっともと同じて恩を忘れ熊を落して大虫に啖わせたがそれから発狂した...
南方熊楠 「十二支考」
...『聖書』に爬虫類を啖う禁戒あれば...
南方熊楠 「十二支考」
...午は少壮者が健啖を競ふので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一同の前で啖呵切って居るのが半次...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...しかしその啖呵は効果がなかった...
山本周五郎 「風流太平記」
...貴方の云う事は……ボ……僕と……そ……そのテル子嬢とは……マ……全く無関係……」「ナニ卑怯なッ……」吾輩は思わず犬を放り出して羽振学士の横面(よこつら)を力一パイ啖(く)らわせた...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...糞(くそ)を啖(く)らえだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...辰巳(たつみ)芸者の歯切れのいい啖呵(たんか)と意気地に生きた趣がある...
吉川英治 「随筆 新平家」
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