...ムチムチと啖(くら)い始めるのだ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...健啖(けんたん)思わず数碗(すうわん)を重(かさ)ねる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それでもやはりごく健啖(けんたん)です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...寒い谷間の麺麭((パン))でも啖へ!飢餓とはかい...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...思いっ切り啖呵(たんか)を切ったぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...敢て果のように嘗め啖うべきものではない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかしてこの州がインド中で最も狼害の多い所でまず平均年々百人は狼に啖(く)わる...
南方熊楠 「十二支考」
...また王でなく白くもない尋常の虎で人を啖わずいわば虎中の仙人比丘で神力あり人を食うほど餓うればむしろ土を食うのがある...
南方熊楠 「十二支考」
...駒生まれてこの瘤あらば母馬直ちに啖(く)いおわる...
南方熊楠 「十二支考」
...所へ還った乳母は蒼皇(そうこう)犬が主人の児を啖(く)ったと誤解し...
南方熊楠 「十二支考」
...猫が人に子を取らるるを患(うれ)いてその子を啖(く)い(ロメーンズの『動物の智慧』一四章)...
南方熊楠 「十二支考」
...豕の智慧は啖肉獣(犬猫等)のもっとも賢いものに比べると少し劣るのみなるは...
南方熊楠 「十二支考」
...ぜいぜいいうのは喘息(ぜんそく)があり、啖(たん)が、切れないから苦しいのだと言った...
室生犀星 「童子」
...いまだ嘗て電信柱に啖い付くほど嬉しい眼に合った事がなかったから……...
夢野久作 「呑仙士」
...二の腕の入墨を覗かせながら啖呵(たんか)を浴びせて来た...
吉川英治 「剣難女難」
...その肉を啖(くら)わんと願うであろう」「いうてよいことはいわず...
吉川英治 「三国志」
...孔明の肉を啖(くら)い血をすすってくれなけりゃあならん...
吉川英治 「三国志」
...喉(のど)まで衝(つ)きあげた啖呵(たんか)を飲み殺して...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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