...画品などというものは、捜し廻っても何処にもありはしません、下卑た品のない、薄ッぺらなけばけばした絵ばかり目につきます...
上村松園 「帝展の美人画」
...氣品のない話かたをした...
太宰治 「思ひ出」
...全く気品のない羅漢(らかん)様に似た四角の顔を思い出し...
太宰治 「虚構の春」
...品のない口調でそう叫んで...
太宰治 「断崖の錯覚」
...売子と埃と好意と空気の他何ひとつ商品のないのに最後に感心...
谷譲次 「踊る地平線」
...内儀(かみ)さんは背の低い、品のない、五十四、五の女で、良人(おっと)に羽織を着せる時、丈(たけ)一杯爪立(つまだ)てする様子を、お庄は後で思い出し笑いをしては、年増(としま)の仲働きに睨(にら)まれた...
徳田秋声 「足迹」
...先生はただ気品のない画(え)を掛けたものだと思ったばかりである...
夏目漱石 「野分」
...品のないものになる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...品のない冷たい人間ではないか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...一つもまとまった作品のないことを苦痛に感じ...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...品のないものにしかでき上がらないでね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...学用品のない子ども...
村山俊太郎 「石をしょわずに」
...氏に大きな代表的作品のないのは惜しいが...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...品のないお石などが...
山本周五郎 「おれの女房」
...決してそのような品のないことをあそばしてはなりません」かれらと身分が違うということは...
山本周五郎 「菊千代抄」
...すぐそういう品のないことを云うから...
山本周五郎 「長屋天一坊」
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