...「それを僕にことづけろとあの人が言ったんだな!」「そう」女は哀れむような目付で私を見おろした...
梅崎春生 「風宴」
...実に哀れむべき嘆かわしいものであるが...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そして同病相哀れむ心から私は急いでそこを通り過ぎねばならなかった...
寺田寅彦 「写生紀行」
...これにはもちろん子を哀れみまた自分を哀れむ複雑な心理が伴なってはいるが...
寺田寅彦 「自由画稿」
...不幸な自分を客観し哀れむ態度がとれるようになって初めて泣くことが許されるようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...娘を苦界に沈めたことを哀れむと共に...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...かえって哀れむべき男なのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...隆吉は同病相哀れむで...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...此哀れむべき婦人を最後の一滴まで搾取した...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...哀れむべき存在とし残酷に扱われた人間としていることを作者が見のがしていないことである...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...が運命は決して此哀れむべき俺を哀れんで呉れなんだ...
村山槐多 「悪魔の舌」
...人間というこの哀れむべき被造物が何かしらあの理解を越えた威力のようなものをその身に備えていると考えたのか? また我々のたよりない理解力にして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんなにも危険な道具になる!(b)哀れむべきものよ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは哀れむべき御馳走である」というファウォリヌスの説をわたしはしりぞける...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...哀れむべき凡ての失敗は...
柳宗悦 「民藝四十年」
...淋しく物思う地上の一人子を哀れむように照らしております...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...哀れむべき眸(ひとみ)だろう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...多少内的生命を有する人にしてなお虚栄に沈湎して哀れむべき境地に身を置く人がある...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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