...咫尺(しせき)の間に見たのでございます...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...咫尺(しせき)を弁ぜぬ心の闇...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...洞庭萬里の雲煙を咫尺に收めたと云ふ形だよ...
小穴隆一 「二つの繪」
...咫尺(しせき)を弁(べん)ぜず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
......
武田祐吉 「古事記」
...それこそ咫尺(しせき)の間(かん)に於いて私は...
太宰治 「春の盗賊」
...その八咫烏は人の名であると解釈する...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...その咫尺(しせき)相接する隣藩のみ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...四面朦朧(もうろう)咫尺(しせき)を弁(べん)ぜざるに乗じて...
野中到 「寒中滞岳記」
...じぶんと咫尺を隔てて坐っている...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...蘆葦(ろい)の茫々(ぼうぼう)としげれることは咫尺(しせき)を弁ぜざる有様...
本庄陸男 「石狩川」
...海中に澪標を立つとあるのが初めで『万葉』には水咫衝石の字を宛(あ)つと『和訓栞(わくんのしおり)』に言ってある...
柳田國男 「地名の研究」
...然れども彼が如く、世間と杜絶せる境遇に在るを以て、その謠ふところ、眼前咫尺、平凡常套の事にして、往々單情粗心、或は稚兒に似たる感情を洩らすことなしと言ふを得ず、げに『花守』一卷は哀詩也、この哀詩に先づ充たすべき缺陷あらば、そは壯嚴(サブライム)なる悲哀(ソルロフ)ならむ、然れども是なくして惻の氣、猶且人に迫ること彼が如くむば、彼の詩がいかに眞人の眞情より結晶したるものなるかを窺ふに足らむ...
横瀬夜雨 「花守」
...天顔に咫尺(しせき)し...
吉川英治 「上杉謙信」
...しばらくは咫尺(しせき)も見えぬ霧風と黒い波のみ渦巻いていた...
吉川英治 「三国志」
...このまごころをもって咫尺(しせき)にお訴え申しあげてみるつもりなのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...上洛して天顔(てんがん)にまで咫尺(しせき)するの栄すらになった...
吉川英治 「新書太閤記」
...咫尺(しせき)へ進んで...
吉川英治 「新・水滸伝」
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