...河身を見れば濁水巨巌(きょがん)に咆哮(ほうこう)して正(まさ)しく天に漲(みな)ぎるの有様...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...穏やかな大きな眼を開いて咆えます...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...次ぎの瞬間猛獣のように咆哮した...
犬田卯 「競馬」
...釈明の仕様がないのだからナ」動坂三郎の咆哮(ほうこう)の下にあって...
海野十三 「深夜の市長」
...禽というよりはおそらく狼のそれに似た長く引かれた薄気味わるい咆(ほ)えごえをたてた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...咆え声を立てていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
... 305そを西風の咆哮のあらしの呼吸亂すとき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼は多くの場合に於て極めて沈默なりと雖も、是れ唯だ眠れる獅子の沈默のみ、其勃然として一たび自席を起つや口を開けば惡罵百出、瞋目戟手と相應じて、猛氣殆ど當る可からず、曾て原敬氏を罵つて國賊と爲すや、叱咆哮、奮躍趺宕、恰も狂するものゝ如く、人をして全身の血管悉く破裂せざるかを疑はしめたりき當時某代議士は彼れが感情の滿潮に達するを觀て其或は氣絶せんことを恐れ、竊かに介抱の準備を爲したりと語りしほどなれば、其言動の激烈なりしこと以て想見す可し而も世間彼れの疎狂を咎めずして、反つて彼れに同情を寄與するもの多きは何ぞや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...幾度となく法の虎(とら)は彼のうちに咆哮(ほうこう)した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼處で月に向つて咆えた...
中島敦 「山月記」
...私も助かります」咆哮する悪獣の大群の顎から僅(わず)か一尺のところで助かって...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...兎に角咆り声を二度迄は聞きました」「初めて烟を見付けた時刻は何時何分だネ」「時計を持って居無いんで……」「時計が無くても判るだろうが」「夫れァ貴官(あなた)無理ですぜ...
羽志主水 「越後獅子」
...うわゥ」と奇妙な声で咆吼(ほうこう)しながら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...扉をまた閉めました」「ばかな幻覚だ」フェンウィックが咆(ほ)えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...その動作につれて咆(ほ)えた...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...それから坐りこんで、鼻を上に向けて、咆えたてた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...あのあわれな咆え声は決してあげられなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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