...いままで呻(うな)りつづけていた機関銃の音がハタと停った...
海野十三 「恐怖の口笛」
...つまり右手は拇指なしの四本指なんで……」「ウむ……」と老人は呻った...
海野十三 「深夜の市長」
...東海の磯の小島、と間違つて歌つたり、また、どういふわけか突如として、今もまた昔を書けば増鏡、なんて増鏡の歌が出たり、呻くが如く、喚くが如く、おらぶが如く、実にまづい事になつてしまつた...
太宰治 「津軽」
...乃至血だらけになって呻いて居ようが...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...激しく呻めき喘ぎつゝ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...叔母は聞いていても切なそうな呻吟声(うなりごえ)を挙げて...
徳田秋声 「足迹」
...ある者はただ呻いている...
永井隆 「長崎の鐘」
...その苦悶の呻きを聞いては真に生き地獄に来たのであった...
仁科芳雄 「原子力の管理」
...女房が濁酒を呻(あお)ったから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...呻吟(うめき)が次第に耳障りになつて仕樣がない...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...女の快楽の呻きが...
山川方夫 「愛のごとく」
...後頭部の痛みに低く呻(うめ)き...
山本周五郎 「竹柏記」
...「例の小田原町の河岸にある紀州屋敷の中です」「やっぱりそうか」休之助が呻(うめ)くように云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...反耶は呻(うめ)きながら刺された剣を握って立ち上ろうとした...
横光利一 「日輪」
...妙な呻(うめ)きを聞いたのは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...呻(うめ)くように...
吉川英治 「源頼朝」
...ウンウン呻(うめ)いていた病態はその時少しも見えなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...妾が戦慄(せんりつ)するような呻(うな)り声を出して...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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