...一方に「過去」を理想として現實を呪ふ人も亦次第に其數を増して來る有樣である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その人生を暗くする力を呪ふのは洵に無理もない次第である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...この夢とこの夢を見る自分の人格とを呪ふ心持は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...につくき山椒大夫を呪ふあまりに...
太宰治 「津軽」
...呪ふべき酒ではあつたが...
種田山頭火 「行乞記」
...そして水を呪ふだらう...
種田山頭火 「行乞記」
...シンケンらしいウソを呪ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...呪ふべき焼酎よ、お前と私とはほんとにくされ縁だねえ...
種田山頭火 「其中日記」
...○酔ひたい酒は呪ふべし...
種田山頭火 「其中日記」
...□日本人には何よりも米がありがたい!□働らいても食へない世の中で、ぼんやりして生きてゆける私は喜ぶべきか悲しむべきか、呪ふべきか、祝福すべきか、――私にも誰にも解るまい...
種田山頭火 「其中日記」
...齒を剥(む)いて二人を呪ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼には呪ふべき最惡であり...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...その時代の風習こそ呪ふべきだつたのだ...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...あらゆる時間的速度であらゆる時間的進行を展開さす呪ふべき装置だ...
原民喜 「鎮魂歌」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...そんなことより他に書くこともない愚劣な己れを呪ふ心から書き始めてゐたのである...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...物質を呪ふ「純粹なる」意識は實踐的であることが出來ない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...短い間弟 畜生! 畜生が!(低い呪ふ様な声)沢子 恵ちやん...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
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