...富の渇想は忽に富の崇拝となれり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...愚俗が隨喜渇仰の涙したゝりて...
大町桂月 「春の郊外」
...咽喉(のど)が渇いて...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...乾(かわ)き渇(かわ)いた鉢の草木にやるのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼女の涸渇(こかつ)した心に一滴ずつしみ込み...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...静謐((せいひつ))に渇する彼は...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...大變の口はまさか――喉が渇(かわ)いた――つてことぢやあるめえ」「親分、喉も渇いたが、それより、越前屋の主人が死にましたぜ」「何だと、誰が殺した」平次は思はず膝を立て直しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私なんかは喉(のど)が渇(かわ)いて二杯も三杯も呑んだり」お留はさすがに胸が悪そうにするのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...或る何かの渇情(かつじょう)に似たところの...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...しだいに暮れゆく海波の上既に分列の任務を終へて艦(ふね)等みな歸港の情に渇けるなり...
萩原朔太郎 「氷島」
...枯渇して味が悪いというので...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...掠奪の渇望、有力に過ぎる近隣者に対する恐怖、または放牧地の少いという不便は、あらゆる時代において、スキチアの諸集団を駆って、大胆にも、より豊富な生活資料またはより弱い敵を見出す希望を有ち得べき未知の国へと、進出せしめるに足る原因であった1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...上に云つた如く歴史において直観の渇望を充たさうとしたブルックハルトは書いてゐる...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...僅(わず)かに雨露によって渇を凌(しの)ぎ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...新七はしばらく口の渇(かわ)きに口もきけない顔つきだったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...口が渇(かわ)いて...
吉川英治 「親鸞」
...久しく酒にも渇(かわ)いている...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...神にあくがれて全きものたらんとする渇望...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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