...若し次から次に別れを告げることが虚僞を許さゞる兩性生活の形式であるとしたなら……...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...この時を以(もっ)て或(あるい)は終焉(しゅうえん)を告げるかも知れない...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ただこれだけで終わりを告げるわけにはゆかなかった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...嵐(あらし)を告げる赤旗となっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「人間というものは自分の知らないことには必ず疑心を起すものだ」この言葉を又顕真座主に告げる者があった...
中里介山 「法然行伝」
...しかも彼らの道中はけっしてそこで終りを告げる訳に行かないのだから...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...本当に早く御詫(おわび)をなさる方がいいわね」善人の会話はこれで一段落を告げる...
夏目漱石 「野分」
...私の讀者に告げることも...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...「あそこではこんなもの売つてくれるよ」と私はめづらしさのあまり妹に告げると...
原民喜 「小さな村」
...あらゆる安静や幸福や満足が恐怖で終りを告げることになったらどうだろうか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...もしこの事を父に告げると...
穂積陳重 「法窓夜話」
...作者に日本文学に一つの重大な転機が来ていることを告げるのだった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
...沢山の沢山のアンポン的物語とそうではない物語とを告げるでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...父に別を告げることが出來た...
森鴎外 「最後の一句」
...眼も当られぬ結末を告げるか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...六伝令の告げるには...
吉川英治 「三国志」
...かねがねの切望を裏切って――持明院統の皇(きみ)による院宣(いんぜん)降下の不成功を告げるものであったら――どうなるか...
吉川英治 「私本太平記」
...ほどなく声蹕(せいひつ)の鞭(むち)を告げること三たび...
吉川英治 「新・水滸伝」
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