...苟も自分の親しみを感ずる程の自然ならば必ず自分と同じ心に動いて呉れる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...呉れるものを拒否するほどの気持もない...
梅崎春生 「凡人凡語」
...「なに朝飯さへ甘(うま)く食べさせて呉れるなら...
薄田泣菫 「茶話」
...お客の呉れる物だつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...支払ったお金の額だけ働いて呉れることと存じます...
太宰治 「二十世紀旗手」
...時々訪ねて呉れる民子を相手に...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...口では眞面目なことを言つてこの身を慰めて呉れるけれども...
田山花袋 「道綱の母」
...自分の畑を他人が耕して呉れるのを...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...中には是(こ)れは極(ご)く軽い烟草だと云て態々(わざわざ)買(かっ)て来て呉れる者もあると云うような騒ぎは...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...だから、何処のテーブルに就いても、たちまちカーテンで、しきって呉れる...
古川緑波 「色町洋食」
...さういふ夢を見るのは神經衰弱のせゐだと教へて呉れる人が居る...
堀辰雄 「鳥料理」
...娘が呉れるネクタイを結ばなければ悪いやうな気がして...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...大いに飲ませては呉れるが...
正岡容 「落語家温泉録」
...俺を此穴(このあな)から引つ張り出して呉れるものが無いかな...
三島霜川 「平民の娘」
...友人の須南君が貸して呉れる筈の旅費を待ちあぐんでいたのである...
山之口貘 「野宿」
...――あのひとならいい妻になって呉れるだろう...
山本周五郎 「いさましい話」
...その妹の気持を続けて呉れるというのだ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それを呉れるときには「ほら取んな」などと云って...
山本周五郎 「柳橋物語」
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