...番頭らしい四十恰好(かつかう)の男が出て來て受けついで呉れる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それが全身にぬくみを與へて呉れるが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...東京にはえい奧さんにしてやると云うて呉れる人がある」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...謝源はやがて蘭人が指さして呉れる大きな国を想像して居た...
太宰治 「地図」
...今度はその少年達のつくつて呉れる蕎麦を御馳走になつたら...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...義務さえ素直(すなお)には尽くして呉れる人のない世の中に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...今年の夏は何処も気候が悪かったのではないでしょうか? それにこういう山の療養所なんぞは冬がいいのだと云いますが……」「それは冬まで辛抱して居られればいいのかも知れんが……しかしあれには冬まで我慢できまい……」「しかし自分では冬も居る気でいるようですよ」私はこういう山の孤独がどんなに私達の幸福を育(はぐく)んでいて呉れるかと云うことを...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...林四郎見たいな不真面目な人ではなくつてひとの心持を綺麗に大事に聞いて呉れる人のやうな気がするわ...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...あんたが送つて来て呉れるのよ...
牧野信一 「黄昏の堤」
...Rさんが世話をして呉れると云ふんならそつちへ売つた方が好いでせう...
牧野信一 「病状」
...満ち足りた気持ちを与へて呉れるのである...
正木不如丘 「健康を釣る」
...「死んで呉れると好い...
松永延造 「職工と微笑」
...」と謂ひながら茶を汲(く)むで呉れる...
三島霜川 「平民の娘」
...T「なりひら小僧が救って呉れるとでも思って居るのか?」と言って薄気味の悪い笑を浮べて...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...これだけ自分に心をよせて呉れる方なら...
山本周五郎 「菊屋敷」
...誰もひきたてて呉れる者がない...
山本周五郎 「百足ちがい」
...遠慮して呉れると恨むよ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...――おれの帰るのを待っていて呉れるな...
山本周五郎 「柳橋物語」
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