...女房は膳(ぜん)の上で温茶(ぬるちゃ)を含んで...
泉鏡花 「薄紅梅」
...それは太陽の残光(ざんこう)が多量の赤外線を含んで...
海野十三 「赤外線男」
...」小菅は浮かれてでもゐるやうに口角に微笑を含めて首かしげた...
太宰治 「道化の華」
...そしてそのうちに何らかの欠損あるいは完全性の制限を含む何ものもまったく我々が把捉しない実体は...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...いかにして地上の腐肉から発散するガスを含んだ空気がはなはだしく希薄にされることなしに百メートルの上空に達しうるかということである...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...急に医を呼びつつ赤酒を含ませんとする加藤夫人の手にすがりて半ば起き上がり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...リーザは疑わしげな敵意を含んだ態度ではあったが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...笑みをさえ含んでいた...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...地上にありとあらゆる不可思議を興味深く書いた作品を含むのであって...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...微笑を含みながら次の如く言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...好意を含めて此方を呑気者に扱つた...
牧野信一 「冬の風鈴」
...吾らは油を含めるその子葉を食しているが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...前人未発の新説新考を含んでいると自讃している...
牧野富太郎 「植物記」
...含水炭素六割一分なり...
村井弦斎 「食道楽」
...一切の部分社会をも含(ふく)めて...
矢部貞治 「政治学入門」
...何かの役に立つかも知れんと思うて……」その語気に含まれた老人らしい謙遜さは...
夢野久作 「近世快人伝」
...一種の宿命的な気持ちを含んだ真剣な不安に襲われながらも...
夢野久作 「木魂」
...何とも云へぬ寂びを含んだながめに眺め入つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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