...河野は吉野山の仙境に住んでいて時どき熊山の仙境に往来しているとのことであった...
田中貢太郎 「神仙河野久」
...或る年の春吉野山にてお歌の会をなされました時のおうたに...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...川はちょうどこの吉野山の麓あたりからやや打ち展(ひら)けた平野に注(そそ)ぐので...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...延寿太夫父子吉野山出語あればなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...あの宇陀(うだ)の山を南に吉野山中に迷い込みはせぬかと思われる...
中里介山 「大菩薩峠」
...吉野山(よしのやま)へ村の若い者たちといっしょにいったときが五晩...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...大和の吉野山から白山桜(しろやまざくら)をはじめてここへ移植した平右衛門の曽孫で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...吉野山の一席は先づ自分乍らアサマシヤと思った...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一つ熱海の適当な区域を撰んで一目千本といわるる吉野山の桜の様にこれを一と処へ栽え大きな桜林を作るが必要ダ...
牧野富太郎 「植物記」
...これは/\とばかり花の吉野山 貞室当時はスペンサーのエコノミー・オヴ・メンタル・エナージーといふ謬論を信じゐたる故...
正岡子規 「俳句の初歩」
...初め小さい桜の木の苗を吉野山から齎し帰つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...大和の吉野山を中心として...
柳田国男 「雪国の春」
...吉野山中の寺生活などが...
柳田国男 「雪国の春」
...谷間をへだてた吉野山の花を前に...
吉川英治 「折々の記」
...こつねんと吉野山の愛染宝塔(あいぜんほうとう)に拠(よ)って砦(とりで)をきずき...
吉川英治 「私本太平記」
...吉野山も嶮である...
吉川英治 「私本太平記」
...だれが吉野山へつれてってくれるのか...
吉川英治 「親鸞聖人について」
...青葉の吉野山は初めてでもある...
吉川英治 「随筆 新平家」
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