...俺も其後姿を見送つた時は可哀相になつたよ...
内田魯庵 「犬物語」
...とうとう三羽とも可哀相にころりと倒れてしまった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...非常に可哀相になって...
寺田寅彦 「障子の落書」
...可哀相に...
寺田寅彦 「病院風景」
...しかしさう思ふと彼は自分が厭になると共に可哀相になり...
長與善郎 「青銅の基督」
...女中に呼ばれて来て見ると、坊ちゃんの方がお先へ失敬して入って居るから、伯爵はそのまま二階の書斎へ行き、可哀相に養子は、その身代りにビリビリとやられてしまったのだよ...
野村胡堂 「死の予告」
...可哀相に妹の奴が殺されてしまったのだよ」「…………」「何とかして敵を討ちたいと思うばかりに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「ハッハッハッ、やはり命が惜しいか、可哀相に」一刀、キラリと娘の胸へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可哀相に若い娘が額をやられております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可哀相に乾物屋のお柳だ」「…………」「思い切って名乗って出ようと思ったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可哀相に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...可哀相に……...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...――正吉はにやりと笑いながら、土間に落ちていた花簪(はなかんざし)をひょいと拾って、「可哀相に、綺麗(きれい)な簪が泥だぜ、――親方」静かに云って、銀のびろびろの震えている簪を、珍しい物でも見るように、くるくる廻しながら戻って来た...
山本周五郎 「お美津簪」
...ハハハハ」可哀相にスッカリ気まりが悪くなった銀行家は...
夢野久作 「近世快人伝」
...可哀相に君のお蔭で親に見棄てられた上に...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...可哀相に今度は草川巡査が発狂したという評判まで立てられるようになった...
夢野久作 「巡査辞職」
...……可哀相に……めいめい自分で覚えがあり過ぎるために……否……否……今まで手応えのある相手を発見し得なかった古今無双の二つの脳髄同志が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私はこの男が可哀相になつた...
若山牧水 「熊野奈智山」
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