...其水は蘆荻(ろてき)叢間の黄濁流をなし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...直ぐ眼の下は裏庭にてこの時深き叢(くさむら)に彳(たたず)める人ありければ...
泉鏡花 「活人形」
...避けつつわざと撃たれし体にて叢(くさむら)に僵れしに...
泉鏡花 「活人形」
...燃えたつ草叢(くさむら)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...甘汁をこんなに綺麗に嘗めたやつは何だろう」お美代はソッとあたりの草叢(くさむら)を見まわした...
海野十三 「地球盗難」
...一叢(ひとむら)の白萩(しらはぎ)がしなだれている外には...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この叢書のへんまで見て来るとかなりくたびれる...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...今中次麿著『独裁政治学叢書』全四冊をも数えることが公平だと思う...
戸坂潤 「読書法」
...一叢(ひとむら)の藪(やぶ)のうしろにすわった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...玄白斎は、うつむいて、杖を力に――だが、目だけは、左右の草叢に、そそがれていた...
直木三十五 「南国太平記」
...袁も幾度か叢を振返りながら...
中島敦 「山月記」
...ふと正三の蹲つてゐる叢のすぐ上の杉の梢の方で...
原民喜 「壊滅の序曲」
...水際の叢にはまつ白な山百合の花が...
水野仙子 「道」
...わずかに低く薄く生えた叢(くさむら)の上に伏すもなお見分けにくい...
南方熊楠 「十二支考」
...叢桂花開送遠馨...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」彼はそう思いながら草叢から眼を空に上げた...
横光利一 「旅愁」
...一叢(ひとむら)の林があって...
吉川英治 「三国志」
...一行叢中に踞坐(こざ)して又一語なし...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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