...この話は我国に多かった奉教人(ほうきょうにん)の受難の中(うち)でも...
芥川龍之介 「おぎん」
...稚拙(ちせつ)な受難の基督(キリスト)が...
芥川龍之介 「南京の基督」
...主の受難の思想がフランシスの心を融かした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして開かれた處は三度とも基督受難の章であつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そういう教祖の受難の形をそのまま死者に行うという話を聞いて居ると...
岩本素白 「こがらし」
...嗚呼主の君の受難の花...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「欝金草賣」
...受難の娘はしょげなかった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...住み難き世を人一倍に痛感しまことに受難の子とも呼ぶにふさわしい...
太宰治 「もの思う葦」
...それが受難の学者の娘の態度なのだ...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...ジャンヌの受難の福音書を読み返した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...受難の日はいたる主は遠き水上(みなかみ)にありて氷のうへよりあまた光る十字すべらせ女はみな街路に裸形となりその素肌は黄金の林立する柱と化せり...
萩原朔太郎 「受難日」
...老婦人はこの率直で受難の少女を賛嘆していた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼女は頭の中に浮んで来るこの受難の劇を追つてゐるやうであつたが...
北條民雄 「鬼神」
...女にはそのことが受難のやうな荒廢の氣分を見せてゐる時があるものだが...
室生犀星 「はるあはれ」
...十字架やあのお痛わしい御受難の像や...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その足利家受難の問題も...
吉川英治 「私本太平記」
...受難のあどけない小さな顔を大きな羽根枕でふさいで...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...そのあとでシルヴァが受難の説教をした...
和辻哲郎 「鎖国」
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