...さてはとここを取り分け丁寧に解きほぐしてゆきますと...
橘外男 「蒲団」
...聞いたところで取り分け自分に対しては口の重い雪子が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...取り分け気心の知れない外国人の前などでは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...閑雅な京都の中でも取り分けて閑寂なので人に悦(よろこ)ばれるところであった...
近松秋江 「黒髪」
...手焙(てあぶ)りに火を取り分けて出したりしながら...
近松秋江 「霜凍る宵」
...前髪だけ取り分けて短く切り揃えている...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...取り分け衣類や食物の如きものは容易に変敗の恐れがあるから...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...「私の取り分は取り戻すさ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...取り分け社村のこのごろの接吻のしかたが...
室生犀星 「渚」
...取り分け私のように憎しみを持って対う男と...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...老人夫婦が毎日米を取り分けて置くのを...
森鴎外 「大塩平八郎」
...これを取り分けての判斷(一分法(パルチクレエル))とす...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...僕には蔀君が半紙に取り分けて...
森鴎外 「百物語」
...是は収穫の際から特に取り分けて...
柳田国男 「海上の道」
...秋には刈稲を取り分けておいて箕(み)の上などにこれを祭るのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...別に食物を取り分けて供える風があるか...
柳田国男 「年中行事覚書」
...自分たちの肴(さかな)をべつに取り分けた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...めいめいの前の木皿へ取り分けられてある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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