...革命後中央に収まる金は僅かに二千万両(テール)に過ぎぬ...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...十日ばかりしてやっと収まることは収まったが...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...そのような一片の紙きれを以て収まる筈はないのであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...これだけの品物が収まるやろうか思うたけど...
谷崎潤一郎 「細雪」
...原稿用紙のコマの中へ字が一杯に収まるくらゐに書くのである...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...それで少しは収まるかと思いや...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...ヒステリイもやがては収まる時が来なければならなかった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...一例を挙ぐれば中洲(なかず)と箱崎町(はこざきちょう)の出端(でばな)との間に深く突入(つきい)っている堀割はこれを箱崎町の永久橋(えいきゅうばし)または菖蒲河岸(しょうぶがし)の女橋(おんなばし)から眺めやるに水はあたかも入江の如く無数の荷船は部落の観をなし薄暮風収まる時競(きそ)って炊烟(すいえん)を棚曳(たなび)かすさま正(まさ)に江南沢国(こうなんたくこく)の趣をなす...
永井荷風 「日和下駄」
...いつでも胃の中に収まるべきものである...
夏目漱石 「一夜」
...そのガラス管が錘の内へ収まるやいなや...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「君達だって今にのうのうと女房持って収まるとよ...
原民喜 「霧」
...いずれは彼の骨も収まるにちがいない...
原民喜 「死のなかの風景」
...手の震えが収まると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...怒りが収まると哀れな姿だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...きっとうまく収まると示唆しておる」メアリがぎくっとして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...漸くそれが収まると...
牧野信一 「晩秋」
...一寸四方の箱に収まる蚊帳(かや)を持ちいると聞き...
南方熊楠 「十二支考」
...しかしこの荒天も暁までには収まるだろう」と...
吉川英治 「三国志」
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