...そういう時仲間のものは黙ってそれが自然に収まるのを待っているよりほかはない...
有島武郎 「星座」
...そのような一片の紙きれを以て収まる筈はないのであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...そしてガラスの窓の中に彼女の横顔が収まるのを見届けてから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それで少しは収まるかと思いや...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...不連続線の狂風が雨を呼んで干からびたむせっぽい風が収まると共に...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...指輪が見つかったときその疑問も収まる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...一般に不安は諦らめれば収まるものらしいが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...一例を挙ぐれば中洲(なかず)と箱崎町(はこざきちょう)の出端(でばな)との間に深く突入(つきい)っている堀割はこれを箱崎町の永久橋(えいきゅうばし)または菖蒲河岸(しょうぶがし)の女橋(おんなばし)から眺めやるに水はあたかも入江の如く無数の荷船は部落の観をなし薄暮風収まる時競(きそ)って炊烟(すいえん)を棚曳(たなび)かすさま正(まさ)に江南沢国(こうなんたくこく)の趣をなす...
永井荷風 「日和下駄」
...いつでも胃の中に収まるべきものである...
夏目漱石 「一夜」
...雨はしだいに収まる...
夏目漱石 「草枕」
...あらかじめ無事に収まる地震の分ってる奴等が...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...いずれは彼の骨も収まるにちがいない...
原民喜 「死のなかの風景」
...じきに収まることもあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...怒りが収まると哀れな姿だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...ぶくりんの行状さへ収まるならば...
牧野信一 「月あかり」
...漸くそれが収まると...
牧野信一 「晩秋」
...一寸四方の箱に収まる蚊帳(かや)を持ちいると聞き...
南方熊楠 「十二支考」
...あっしをどうなさるおつもりかね? どうしたらおなかの虫が収まるんですかい?」「ええ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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