...自分の双眼が突如として物の用に立たなくなつたのではないか...
石川啄木 「雲は天才である」
...双肌(もろはだ)脱いだ儘仰向(あふむけ)に寝転んでゐると...
石川啄木 「氷屋の旗」
...美しい双曲線をなして...
海野十三 「恐しき通夜」
...土蔵にとじ籠められた双生児...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...いずれ落付次第此方へ招待仕る方双方の便宜かと存候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...獣(けだもの)のような双手がまたエルマにかかった...
田中貢太郎 「警察署長」
...元箱根の上の方に突兀としてローマンチックな情景を點出してゐた双子山も段々近づくにつれて...
近松秋江 「箱根の山々」
...其たくましき双の股はげしく打ちて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...毫端(ごうたん)に泥を含んで双手に筆を運(めぐ)らしがたき心地がする...
夏目漱石 「虞美人草」
...いっそ双方(そうほう)とも断ってしまったら好いだろうと考えて...
夏目漱石 「私の個人主義」
...いつの間にか片だすきをはずして双膚(もろはだ)ぬぎ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ユックリ歩いて出入口を外へ)双葉 電燈のことは...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...知らず知らず双方の最低賃銀を下げて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...そうして双方とも...
吉川英治 「新書太閤記」
...沙羅双樹(さらそうじゅ)の花のいろ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...危険な舌の持主常陸側の首脳部と、将門方の軍使とが、国庁の広庭で会見したのは、その日の昼で、冬の冴えきった空に、陽がらんとして燦(きらめ)き、双方、いかめしく、床几を並べて、対峙した...
吉川英治 「平の将門」
...それらは双方共に騰貴するであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...レイクの発見の興奮と募り行く風の双方が眠りを妨げたからだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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