...もうその器は私と厳密に交渉をもって来る...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...いかなる階級に自分が属しているかを厳密に考察せずにはいられなくなるはずだ...
有島武郎 「広津氏に答う」
...「しかし先生」と、こんどはまた先生になって、「厳密にいえば、いわゆる義手というのは、手が、一本無くなったとか二本無くなったとかいう場合に、代わりにつけるのが義手である...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...そして最も重要な要素と考えられる時間関係がかなり厳密に再現される...
寺田寅彦 「蓄音機」
...併し何れを主原因とするかは厳密に客観的に与えられるのではなくただ主観的な観察の仕方が決定するものに外ならない...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...非常に厳密に言うと他人の気分ではない...
夏目漱石 「創作家の態度」
...厳密に究明すれば私自身にすら判りません...
西尾正 「陳情書」
...以上、奈良朝においては後世の「え」「き」「け」以下十三の仮名、およびその濁音である七つの仮名の一つ一つに相当する万葉仮名がおのおの二つの類に分れて、語によって、そのいずれの類を用いるかがきまっていて互いに混同しないといったのであるが、しかし、厳密に言えば、このきまりには一つの例外もないのではなく、多少の例外は存する...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...より厳密に再調査してみると...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...しかし工業品は、厳密に云えば、新生産物ではなく、新らしい創造ではなく、単に従前のものの変形に過ぎず、そして販売に際しては既に存在している収入から支払われなければならず、従って販売者の利得は購買者の損失なのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...秘伝が厳密に守られるのは...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...実体的なものは関係に分解されることによって最も厳密に限定されたものとなった...
三木清 「人生論ノート」
...噂は社会的なものであるにしても、厳密にいうと、社会のものでもない...
三木清 「人生論ノート」
...しかしその意味は厳密に規定されることが必要である...
三木清 「親鸞」
...習慣的になると無意識になるといわれるのも、厳密に考えると、知覚の変化が生ずることである...
三木清 「哲学入門」
...及びジョリーが提唱した大陸移動説を厳密に支持するものである...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...古きものどもは厳密に物質的であり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...厳密に根本の動機に従ったことは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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