...節くれ立った厚みのある毛胸に一糸もつけない大男は...
有島武郎 「或る女」
...八分も厚みのある防弾ガラスですから...
江戸川乱歩 「影男」
...長い過去を持つ支那文明の滓(おり)があの厚みのある濁りの中に堆積しているように思われ...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...思いの外に厚みのある...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...その微笑は彼特有の円々としたどつか厚みのあるものだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...箱根の峠を越した後再び丹沢山(たんざわやま)大山(おおやま)の影響で吹き上がる風はねずみ色の厚みのある雲をかもしてそれが旗のように斜めになびいていた...
寺田寅彦 「春六題」
...食い込むような厚みのある説明を与える叙述力を持っているが...
戸坂潤 「読書法」
...少し厚みのある真紅な唇は...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...――厚みのある品だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼はやがて四つ折にして一纏めに重ねた厚みのあるものを取り上げて中を開いた...
夏目漱石 「道草」
...珠形に厚みのあることなども支那のものに近いけれど...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...立派な厚みのある「奉書(ほうしょ)」はここのを第一といいます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...厚みのあるよい紙であって味い深いものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...白い厚みのある釉薬のかかった陶器で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
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