...大空の縊死体「産業塔」をとり囲んでいた数千の群集は、その時、探照燈の白光(びゃっこう)の中に、白い蜃気楼(しんきろう)の様に浮び上った尖塔(せんとう)上の、非常に印象的な、美しくも奇怪なる光景を、長い後まで忘れることが出来なかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...昨夜はたしか印象的な夢を見たがと...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...そしてその背景がまた素晴しい印象的な人工的な自然であつて...
竹久夢二 「砂がき」
...衣裳と色彩と照明とでちょっと印象的な効果を出す...
谷譲次 「踊る地平線」
...映画における最も印象的な推移で...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...現に私たちの目の前には、恐らくいかなる美術家も想像し得ないであらうほどの、獨創的な、印象的な、すばらしい圖案が、二枚の障子の上に描き出されてあるではないか...
野上豐一郎 「桂離宮」
...かぎタバコまたはその粗悪品で鉛中毒が起きる非常に印象的な事実が与えられている...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...印象的な挨拶をまだいちども日本で聞いたことがなかった...
久生十蘭 「だいこん」
...それがえぐい顔のつくりをいっそう印象的なものにしている...
久生十蘭 「ノア」
...本当に覚えているのはその印象的な目ざしきりだが...
堀辰雄 「幼年時代」
...人物それ自身が印象的な風貌を備えていたのか...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...そして印象的な詩を作つてやらう...
牧野信一 「明るく・暗く」
...印象的なシムボリックなもののつもりだ...
牧野信一 「或る日の運動」
...折角の印象的な場面が薄弱になつてゐる...
牧野信一 「浪曼的月評」
...今の令嬢は、独立イクォル経済的自立と、きっちり結びつけているんだから油断ならない」そして、彼は持ち前の、ちんばな、印象的な眼で、「ここにも現に一人いらっしゃるが……」と、朝子の顔を見て笑った...
「一本の花」
...じつに印象的な」としきりに...
吉川英治 「随筆 新平家」
...即席の略図にすら描写の中に印象的なものがあり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...焼きつくような印象的な姿体は...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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